東京都港区では、企業向けに補助金や助成金が提供されています。
補助金や助成金を活用することで、資金調達に役立てられるほか、設備投資などの費用軽減にもつなげることが可能です。
今回は、港区の企業の方々に役立つ港区内の補助金・助成金をご紹介します。
目次
明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業助成金
都内にある受注型中小企業(下請け企業)の技術、経営基盤の強化を図るための補助金です。
自社の技術やサービスの高度化に向け、技術開発などへの取り組みを支援することを目的とした補助金になります。
助成金
小規模企業区分の場合は、助成上限1,000万円(助成対象経費の3分の2以内)で、一般区分の場合は助成制限2,000万円(助成対象経費の3分の2以内)となります。
助成対象経費としては原材料・副資材費、機械装置・工具器具費、委託・外注加工費、技術指導受け入れ費などが該当します。
助成対象者
都内に本店があり、令和6年4月1日現在引き続き2年以上事業を営んでいる中小企業や個人事業者、組合などです。
また、中小企業者などで構成されている中小企業グループも助成対象に含まれます。
太陽光システム、蓄電システムの設置協力事業
再生可能エネルギー由来の電力の普及を図るため、太陽光発電システムもしくは蓄電システムを設置した事業者に対して協力金が支給されます。
助成金
助成対象者に、一律10万円が支給されます。
助成対象者
太陽光発電システム、または蓄電システムの設置事業を行う事業者が対象者となります。
区内の住宅・事業者などで太陽光発電システムや蓄電システムの設置工事を行う事業者、工事の発注者が港区創エネルギー・省エネルギー機器設置費助成の完了報告を行っている事業者であれば、申請が可能です。
なお、工事事業者の所在地は、区内・区外どちらでも申請できます。
「MINATO再エネ100」再エネ電力導入サポート事業
再生可能エネルギー由来の電力の利用を拡大し、CO2排出量の削減を図るため、使用電力を再生可能エネルギー100%電力へ切り替えた区民や事業者に対して区内共通商品券が交付されます。
「MINATO再エネ100」再エネ電力導入サポート事業の詳細ページ
助成金
助成対象者に、一律で2万円の区内共通商品券が給付されます。
助成対象者
区内の建築物の電力供給契約(電力量が10Aから60Aまたは6kVA以上50kVA未満)を、再エネ100%電力プランに切り替えた個人が対象となります。
中小企業者などで令和4年10月21日以降に再エネ100%電力プランへ切り替えを行い、以降3か月以上継続して再エネ100%電力を使用していることが利用条件です。
さらに交付申請にあたって、供給地点特定番号に対応した電力供給契約についての申請を行っていること、すでに当該事業における商品券の交付を受けていないことなど、いくつかの条件に該当する事業者のみが交付を受けられます。
ブロック塀除却・設置工事等支援事業
区内の個人やマンション管理組合、中小企業者が所有している敷地内のブロック塀の除却工事、およびそれに伴う新規塀の設置工事を実施する際に工事費用が助成されるものです。
さらに、ブロック塀の所有者に対して、アドバイザーが無料で派遣されます。
助成金
港区ブロック塀等耐震アドバイザー派遣を利用した場合は、除却に要した費用の全額(上限度額150万円)、もしくは設置工事に要した費用の3分の2(上限度額100万円)が支給されます。
港区ブロック塀等耐震アドバイザー派遣を利用しなかった場合は、6,000円/m以内(除却長さ上限なし)、もしくは10,000円/m以内(除却したブロック塀等の長さが上限)、設置に要した費用の2分の1の少ない方の額(上限度額20万円)が支給されます。
助成対象者
宅地建物取引業者または不動産賃貸業を営む方ではなく、中小企業基本法第2条第1項に規定する中小企業者に限定されます。
港区中小企業デジタル技術導入促進補助金
国から支給される補助金(ものづくり・商業・サービス補助金およびIT導入補助金)の額の確定を受けて、デジタル・トランスフォーメーションにつながる取り組みを実施した区内の中小企業に対して、国の補助金に上乗せして補助されるものです。
なお、港区中小企業デジタル技術導入促進補助金には受付期間があるためホームページで受付時期を確認してください。
助成金
上限額100万円で、以下のような計算式を用いて算出されます。
( ①-② )×1/2=補助金額
①:国の補助金において補助対象となった経費
②:国の補助金の確定金額
助成対象者
区内の中小企業者が、給付を受ける対象となります。
アスベスト対策助成制度
アスベストの飛散による環境汚染を防止し、かつ区内に住み働く人々の健康を保持するため、アスベスト対策を行う方に対策費の一部を助成するものです。
助成金
アスベスト対策に要した費用の2分の1相当額(1,000円未満の端数は切り捨て、消費税相当額は対象外)が支給されます。
吹き付け材のアスベスト含有検査については限度額10万円まで、除去等工事については一戸建て住宅のアスベスト除去等工事が限度額50万円まで、共同住宅・事業所等のアスベスト除去等工事の限度額が200万円までとなっています。
助成対象者
港区内に対象建築物を所有する個人、または中小企業者に支給されます。
なお、給付を受けるためには、港区内にある共同住宅の管理組合の代表者である必要があります。
テナント店舗等の国産木材活用に対する助成制度
港区と協定を締結している林産地の自治体から産出される協定木材を、テナント店舗等で内外装や家具等の目に見える場所に使用したモデル店舗を創出するため、協定木材を使用した際の経費が助成されるものです。
なお、テナント店舗等の国産木材活用に対する助成制度には受付期間があるためホームページで受付時期を確認してください。
助成金
以下4つの項目に該当する経費の2分の1 (希少な木材の材料費に限っては4分の1)が支給されます。
1.床、壁、天井等の内装工事および木製建具工事等で、協定木材を仕上げ材として使用する部分にかかる経費
2.協定木材を使用した造作家具の製作費および設置費
3.協定木材を使用した木製什器の購入費・組立費・設置費・運搬費
4.その他区長が認めるもの
助成対象者
区内に新しく店舗を開設、または既存店舗等を改修するテナント事業者と物件所有者が支給を受けられます。
小規模企業事業承継支援補助金
区内にある小規模企業者の事業承継を支援するために実施されているものであり、経営基盤を強化するために設備更新などに要する経費の一部を助成するものです。
助成金
対象者に、上限300万円(補助率1/2)が支給されます。
助成対象者
区内で20年以上同一の事業を営み、3年以内に事業承継を予定している小規模事業者が対象です。
製造業・卸売小売業・無店舗小売業を除くすべての業種、飲食サービス業、生活関連サービス業が対象となっています。
まとめ
港区内では、多くの補助金や助成金制度があり、事業者などが補助や助成を受けることが可能です。
ただし、補助金や助成金の内容によっては、対象件数を超えた場合に募集が締め切られる可能性もありますので、早めに申請すると良いでしょう。