スタッフの仕事の効率が悪いと感じるなら、昼寝を取り入れてみるのがおすすめです。しかし、仕事中に睡眠をとる行為は、悪いものだと認識している人は少なくありません。だからこそ、取り入れる効果と注意点を確認してみてください。

仕事中に昼寝をする4つの効果

仕事中に昼寝をする4つの効果

オフィスで取り入れると、さまざまな効果が期待できます。とくに効果を上げやすいのは、日頃から睡眠不足を感じている人です。長時間勤務の人や、小さな子どもを抱えている人、薬の影響を受けやすい人におすすめします。

1.集中力のアップ

睡眠不足の人は、昼食後に昼寝を取り入れると、集中力アップがしやすくなります。普段から睡眠時間が足りないと、仕事中にも眠気を感じやすいでしょう。そんな人でも少しだけ昼寝を取り入れれば、頭がすっきりして集中力がアップしやすくなります。

また、昼食後の睡眠は、眠気が強くなる時間帯の対策になります。食後は血糖値や体温の上昇で眠気を感じやすいのですが、昼寝をすれば眠気の解消に役立つでしょう。眠気が起きやすい時間に眠気を我慢するのではなく、あえて睡眠取り入れる方法がおすすめです。

2.ストレス軽減

昼寝は、脳のストレス軽減にも役立ちます。仕事が忙しくなると脳疲労を起こしやすくなりますが、睡眠を挟むことでリフレッシュしやすいでしょう。昼寝は認知機能アップにもおすすめで、頭をたくさん使う仕事の人に役立ちます。

3.疲労回復

仕事の合間に取り入れれば、単純に疲れが取れる効果も期待できます。長時間の作業だと体も疲れているため、睡眠で体力を回復させましょう。

4.1日の睡眠時間が長くなる

睡眠が不足しやすい人が昼寝を取り入れると、1日のトータル睡眠時間が長くなります。最適な睡眠時間は7~9時間ですが、これより短ければ脳や身体への影響が考えられます。1日たった1時間睡眠時間が足りなくても、1週間に換算すると膨大なため、毎日こまめに睡眠をとることが大切です。

仕事中に昼寝をする際の注意点

仕事の合間の睡眠が良い効果をもたらすといっても、取り方を間違えると逆効果になります。オフィスで昼寝の時間を取り入れるなら、次に紹介する注意点をチェックしてみてください。

オフィス全体の認識を高める

もしかしたら多くの人は、仕事中の睡眠はサボっていると感じているのではないでしょうか。まだ仕事中の睡眠の効果は多くの人に認識されていません。効果を知らない人からしてみると、勝手に寝ているスタッフがいれば、サボっていると感じてしまいます。

だからこそ、仕事中に睡眠をする効果をスタッフ全体に広めてください。経営者から率先して取り入れるよう働きかければ、良いものだという認識が高まっていくでしょう。また、自分から休めない人もいるため、時間を決めてしまう方法もあります。

15分~30分程度にする

長時間睡眠は、かえって疲れを感じてしまいます。また、30分以上になると、仕事への切り替えが悪くなりやすいでしょう。睡眠をするなら、15分~30分までがおすすめです。タイマーをセットするなど工夫をして時間を管理してください。

コーヒーを飲んでおく

快適な目覚めにするため、事前にコーヒーを飲んでおきましょう。カフェインが含まれているものならなんでも構いません。事前に飲む理由は、カフェインが効いてくるのに時間がかかるためです。20分の昼寝であれば、起床時にちょうど効いてきて、スッキリ目覚めることができるでしょう。

睡眠中は邪魔をしない工夫を

睡眠中は、誰かに邪魔されない工夫をしてください。オフィスでは電話がかかってくることもあるため、電話を受ける担当を決めておくといいでしょう。それ以外の人は睡眠が続けられるよう、電話を取り次がない工夫がおすすめです。

仕事中の昼寝を導入している企業の事例

仕事中の昼寝を導入している企業の事例

海外では、オフィスで昼寝を取り入れている企業が複数あります。たとえば、ナイキは専用の部屋を設けており、朝型と夜型で仕事の評価を変えることがありません。

また、Googleでも専用部屋を設けており、社員への福利厚生のひとつとして導入しています。コーヒーの提供もあるため、スッキリ目覚めることができるでしょう。

大手銀行のCapital One Labsでは、1人になれる空間をオフィスに設置しています。ハシゴで登ったところに1人用の空間があり、読書や昼寝など好きなことをして過ごせます。

日本の企業では、枕など寝具グッズを販売する「まくら株式会社」で専用時間を取り入れている事例があります。昼食後に時間を設けており、自社専用の枕が無償で提供されます。デスクで気軽に睡眠できるグッズや枕を使うため、商品開発にも役立っているそうです。

まとめ

今回は、仕事の合間に昼寝を取り入れる4つメリットや導入時の注意点、実際に企業で導入されている事例を紹介しました。

オフィスでの業務効率を高めたいなら、休憩時間を利用して睡眠ができる環境を福利厚生のひとつとして整えてみましょう。社員が自ら休むとは限らないため、オフィス全体で取り入れる方法がおすすめです。時間を決めて実行すれば取り入れやすくなり、習慣化するでしょう。

現代人は脳の疲労が蓄積しやすいため、短時間でもいいので時間を設けてみてはいかがでしょうか。