東京都荒川区は、23区の北東部側にある区です。周辺には、隅田川や荒川などの大きな河川が流れています。荒川区の面積は10.20平方キロメートルです。

東京23区内では3番目に小さな区ですが、モノづくりの街、観光スポットが充実している、下町の魅力が感じられるなど、さまざまな特徴があります。

本記事では、 そんな荒川区の特徴、歴史、交通アクセスなどをご紹介していきます。最後に、荒川区内のオフィス賃料の相場についてもご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

荒川区の特徴

最初に、荒川区の特徴をいくつかご紹介します。

モノづくりの街

荒川区の特徴は、モノづくりの街であることです。明治時代~大正時代になると、工場がたくさん建設されるようになり、生活関連産業を中心にしてモノづくりが盛んに行われるようになりました。現在でも製造業の割合が非常に高いのが特徴です。

令和3年経済センサス活動調査によると、荒川区の製造業事業所数は1,304件(15.62%)です。全事業所のうちで約6分の1が製造業を占めており、東京23区内では墨田区に次いで、第2位となっています。

荒川区では、モノフェスinにっぽり、あらかわモノスポ、ara!undなどのイベントも開催して、荒川区内のモノづくりをPRしています。

観光スポットがたくさん!下町情緒が感じられることも魅力!

観光スポットがたくさん!下町情緒が感じられることも魅力!

観光スポットがたくさん揃っていることも荒川区の特徴でしょう。荒川区内には、あらかわ遊園、都電おもいで広場、汐入公園、日暮里繊維街、夕やけだんだんなどの観光スポットが揃っています。

神社仏閣が多いことも荒川区の特徴です。延命院、円通寺、回向院別院、石浜神社、素盞雄神社などは、荒川区の人気観光となっています。

江戸伝統野菜が作られていた

江戸時代の頃の荒川区は、農業が盛んでした。区内の大部分を田畑が占めており、谷中生姜、荒木田大根、三河島菜などの伝統野菜が作られていたのです。

現在の荒川区は、工業化や宅地化が進んだことで、農業地がなくなってしまいました。荒川区では、伝統野菜の復活と普及を目指して、さまざまな取り組みを行っています。

荒川区の歴史

荒川区が誕生したのは1932年(昭和7年)です。荒川という名前は、当時は荒川と呼ばれていた墨田川に由来します。
ここでは、荒川区の歴史をご紹介していきます。

原始時代~

現在の荒川区がある場所に人類が暮らし始めたのは、旧石器時代頃だと考えられています。
荒川区の大半は海でしたが、日暮里あたりは陸地でした。日暮里延命院貝塚、道灌山遺跡なども発見されています。

荒川や隅田川などの河川がある荒川区は、昔から水運が生活に大きな影響を与えていました。
平安時代には、石浜・橋場のあたりに、隅田の渡しがあったとも推測されています。

江戸時代~明治時代

江戸時代に入ると、千住下宿あたりは江戸の玄関口として栄えていました。日暮里あたりは、ひぐらしの里とも呼ばれており、庶民たちの遊び場となっていたのです。
明治時代になると、荒川区は東京府に編入されます。

街の近代化がどんどんと進んでいき、官営千住製絨所などの工場が次々と建設されました。関東大震災以降は都市部へ人口が流入するようになり、荒川区の農地も宅地化していきました。

昭和~現在

昭和7年に、北豊島郡南千住町、三河島町、尾久町、日暮里町の4つの町が東京市へ編入されて、荒川区が誕生します。1947年の地方自治法施行によって、荒川区は特別区となりました。

荒川区の交通アクセス

荒川区の交通アクセス

荒川区の交通といえば、街中を走る都電荒川線(東京さくらトラム)をイメージされる方も多いのではないでしょうか。

そのほかにも、複数の鉄道会社が乗り入れており、都心のほかに、千葉県、埼玉県、茨城方面にもスムーズにアクセスできます。ここでは、荒川区の交通アクセスについてご紹介していきます。

荒川区の鉄道

荒川区内を通る鉄道会社は、JR線、東京都交通局、東京メトロ、京成電鉄、つくばエクスプレスなどです。

JR線は、山手線、京浜東北線、常磐線などの路線が利用できます。山手線の内回りを利用すれば、日暮里駅から東京駅まで電車で15分ほどでアクセスできます。乗り換えなしの1本で移動できるのがメリットです。

東京都交通局は、日暮里・舎人ライナーのほかに、都電荒川線(東京さくらトラム)も利用できます。都電荒川線(東京さくらトラム)は、東京都内で唯一残っている貴重な都電です。長年にわたって、地域の人たちの足として親しまれてきました。
現在でも、三ノ輪橋~早稲田間の約12kmを運行しています。

東京メトロは、千代田線、日比谷線などの路線が利用可能です。京成電鉄は本線が利用できます。京成スカイライナーを利用すれば、日暮里駅から成田空港まで、1時間ほどでアクセス可能です。

2005年8月24日に、首都圏新都市鉄道のつくばエクスプレス線が開業したことで、秋葉原方面や茨城県の筑波研究学園都市へも1本でアクセスできるようになりました。南千住駅から秋葉原駅までは20分、南千住駅から研究学園駅までは1時間ほどでアクセス可能です。

一般の方は乗車できませんが、荒川区内には日本貨物鉄道(JR貨物)の常磐線貨物支線も通っています。

荒川区のバス

荒川区内を走る路線バスは、都営バスや京成バスなどです。南千住駅からは、荒川区コミュニティバスのさくらや汐入さくらなどが運行しています。水上バスが利用できることも荒川区の交通の特徴です。

あらかわ遊園発着場から、特定の月に1~2回程度で水上バスが利用できます。

荒川区の道路

荒川区の主要な道路は、国道4号線(日光街道)、東京都道58号台東川口線(尾久橋通り)、東京都道313号上野尾竹橋線(尾竹橋通り)などです。なお、荒川区には首都高速道路がありません。

荒川区のオフィス賃料相場

最後に、荒川区のオフィス事情や賃料相場をご紹介していきます。

荒川区のオフィス事情

下町風情が残っている荒川区は、オフィスの需要がそれほど高いエリアではありません。そのため、100坪や200坪などの大規模な賃貸オフィスは少ない傾向です。複数の路線が利用できる荒川区は、東京駅へのアクセスが良好という利点があります。

京成スカイライナーを利用すれば、成田空港へも1時間程度でアクセス可能です。海外に拠点がある企業、海外出張が多い企業にとっては、便利な立地と言えるでしょう。

賃料の相場

荒川区の賃貸オフィスの相場は、坪数によって異なります。20坪未満の物件の平均相場は坪単価10,348円です。20坪以上〜50坪未満の物件の平均相場は坪単価10,096円となります。50坪以上〜100坪未満の物件の平均相場は、坪単価9,858円です。

まとめ

荒川区の特徴は、モノづくりの街であることです。明治の頃からたくさんの工場が建設されるようになり、モノつくりの街として発展してきました。
魅力的な観光スポットや神社仏閣などが多く、下町情緒が感じられることも荒川区の特徴です。現在は宅地化が進んで多くの人々が暮らしていますが、昔は農地が多く、谷中生姜、荒木田大根、三河島菜などの伝統野菜も生産されていました。

荒川区内には、JR、東京都交通局、東京メトロ、京成電鉄、つくばエクスプレスなどの鉄道が乗り入れており、東京駅や成田空港方面へのアクセスが良好です。

東京都内では唯一都電が残っていることも荒川区の交通の特徴です。

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