東京都の北東部に位置する板橋区は、主要ターミナル駅の一つである池袋駅のすぐ近くという好立地でありながら賃料がリーズナブルということもあって、オフィスとしての需要が年々高まっているエリアです。

ここでは、板橋区を志村、板橋、常盤台という3つのエリアに分けて、それぞれの主要駅と特徴についてご紹介していきます。板橋区内でオフィスを検討されているならば、ぜひ参考にしてください。

志村エリアの主要駅と特徴

志村エリアの主要駅と特徴

志村エリアは、板橋区の北東部、区内を横断する環状七号線の北側のエリアです。地名的には、志村や小豆沢、前野町、清水町、蓮沼町、大原町、泉町、宮本町などが志村エリアに含まれます。

このエリアの主要駅は志村坂上駅です。志村坂上駅は都営地下鉄三田線の駅で、神保町駅や大手町駅、日比谷駅といった都心のビジネス街へ乗り換えることなく20分~30分ほどでアクセスすることができます。巣鴨駅から山手線に乗り換えれば新宿駅や渋谷駅への移動も便利です。

目黒駅から先は東急東横線や相鉄新横浜線などと直通運転を実施しているので、横浜へもダイレクトにアクセスすることができます。志村坂上駅はバス路線も充実しており、鉄道を利用することなく池袋駅や赤羽駅へ出ることもできるのもポイントです。

志村エリアは、板橋区内でもオフィスが比較的多い場所であり、特に環状七号線沿いには大型のオフィスビルはないものの、中・小規模のオフィスビルが多く見られます。また、このエリアの特徴としてカメラレンズや双眼鏡など光学機器に関する企業や工場が多く見られることが挙げられますが、これには以下で紹介するような歴史的な理由があるからです。

もともと、志村は明治時代に板橋火薬製造所(後の東京第二陸軍造兵廠板橋工場)が置かれた場所であり、大砲などの武器を製造していました。1930年代になると、武器の命中率を上げるために必要な照準器・測距儀といった光学機器を製造する工場も次々に建設されるようになり、精工舎(現在のセイコー)をはじめ、旭光学工業株式会社(後のPENTAX)や大和光学製作所(後のキヤノン板橋工場)が志村に工場を置きました。

写真フィルムで有名な富士フィルムもこの地で生まれています。戦後になると、志村にあった多くの工場が民間企業として独立し、光学技術を生かしたカメラや双眼鏡を製造する会社が数多く誕生しました。

精工舎や旭光学工業株式会社はその後移転してしまいましたが、東京光学機械(後のトプコン)は現在も志村に本社がありますし、富士フィルムの事業所も志村に置かれています。志村エリアは、板橋区内で最も人口増加率が高いエリアでもあり、工場が移転した跡地にはマンションやオフィスビルが次々に建設されています。

将来性ということも加味してオフィスを探すならおすすめのエリアと言えるでしょう。

板橋エリアの主要駅と特徴

板橋エリアの主要駅と特徴

板橋エリアは、板橋区の南東に位置し、豊島区の上池袋や池袋本町と境を接するエリアです。旧中山道の最初の宿場町で江戸四宿の一つにも数えられる板橋宿を中心としたエリアであり、馬のつなぎ場としても知られる遍照寺や嫁入りの行列が通過すると必ず不縁になるという言い伝えから皇女和宮が避けて通ったと言われる縁切り榎など、歴史的な建造物も多く残るエリアです。

地域としては、板橋・大山町・熊野町・仲宿・氷川町などが含まれます。このエリアには、JR埼京線や都営地下鉄三田線、東武東上線の3つの路線が走っていますが、主要駅は板橋駅となります。板橋駅はJR埼京線の駅で、池袋の隣の駅です。

都内の主要ターミナル駅である池袋駅まではわずか5分、新宿駅や渋谷駅へも直通でそれぞれ10分、15分でアクセスすることができます。池袋駅から山手線に乗り換えれば東京駅まで30分以内で移動することができますし、丸の内線や有楽町線などの地下鉄を利用すれば永田町駅や有楽町駅、霞ヶ関駅、大手町駅など主要なビジネス街も30分圏内です。

通勤はもちろん、取引先へ向かう時も便利に利用することができるでしょう。また、板橋駅の近くには中山道と環状七号線という2つの幹線道路が走っており、首都高速5号池袋線も中山道の上を走っていることから、車での移動も非常に便利です。

板橋エリアは、板橋区の行政の中心地であり、板橋駅周辺には板橋区役所をはじめとして消防署や警察署、税務署など自治体の施設が集中しているエリアです。旧中山道沿いには昔ながらの商店街が続き、どこか下町的な雰囲気を感じることができる街並みでもあります。

板橋駅周辺は、志村エリアと同様に以前は住宅と小さな町工場が建ち並ぶエリアでしたが、近年は工場跡地に比較的大きなマンションが次々に建設されているのです。オフィスは、板橋駅の南東側、池袋に続く明治通り沿いに多く見られます。大型のオフィスビルはあまり見られませんが、池袋や新宿、渋谷へつながる幹線道路ということでオフィスの需要が特に高いエリアです。

一方、駅の北西側は住宅密集地域で、木造住宅やマンション、雑居ビルなどが多く見られます。
ただし、駅の西口は再開発が計画されており、2027年には地上35階・地下3階の大型複合施設が建設される予定となっています。板橋区内で大型のオフィスを探しているのであれば注目の物件と言えるでしょう。

常盤台エリアの主要駅と特徴

常盤台エリアの主要駅と特徴

常盤台エリアは、板橋区の南部、石神井川に接する練馬区に近いエリアです。
主要駅は東武東上線のときわ台駅となります。東武東上線は池袋駅から埼玉県の寄居駅までを結ぶ路線で、ときわ台駅から池袋駅までの所要時間はわずか8分です。

埼玉方面へも川越駅から埼京線を利用すれば大宮駅へアクセスすることができ、その先の宇都宮方面や高崎方面に移動する際も便利に利用できます。和光市駅では、東京メトロ有楽町線、副都心線と相互乗り入れを実施しているのです。

有楽町線系統を利用することで、飯田橋駅や永田町駅、有楽町駅といったビジネス街でダイレクトでアクセスすることができますし、副都心系統の列車を利用すれば渋谷駅までも25分でアクセスできます。

渋谷駅で東急東横線に乗り換えれば、代官山駅や中目黒駅、さらには横浜駅へもスムーズに移動ができるので非常に便利です。常盤台は大正時代までは民家が数件あるだけの農地でしたが、昭和に入って武蔵常盤駅(現在のときわ台駅)が開業し東武鉄道による大規模な開発が行われました。

国内屈指の高級住宅街である田園調布をモデルとして、駅前には大きなロータリーが造られ、ロータリーから放射状に伸びた道路に沿って街が構成されています。常盤台周辺は、山の手台地上の高台に位置し、駅北側の穏やかな傾斜地には幅員の広い直線道路に沿って高級住宅街が広がっています。

特に、常盤台一丁目と二丁目は高いマンションもほとんどなく、大きなお屋敷も見ることができるエリアです。一方、常盤台の南口は商業施設が多く建ち並び、比較的大きなマンションも多く見られます。

オフィスは、駅の南側を通る川越街道と環状7号線の交差点を中心に点在していますが、50坪を超えるような大型のオフィスビルはなく、10坪~40坪くらいの中型・小型のオフィスがほとんどです。

まとめ

板橋区の3つのエリアに注目して、主要駅の交通アクセスと街の特徴についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

板橋は、住宅や工場が多いエリアですが、幹線道路に沿ってはオフィスも数多く見つけることができます。主要ターミナルの池袋駅からほど近い立地でありながらオフィスの賃料相場はかなり手頃な物件が多いので、コスパで選ぶならば有力な候補地と言えるでしょう。

板橋でオフィスを検討されているなら下記のサイトから検索してみてはいかがでしょうか。

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