板橋区には、区名と同じ板橋という町名のつく地域があります。板橋区役所などがあるエリアで、板橋区の中心街となっています。

板橋区板橋はどのような特徴があり、どのような歴史を持っている地域なのか、交通の便や賃料相場も含めて見ていきましょう。

板橋の特徴

板橋区は大きく分けると、板橋地域・常盤台地域・志村地域・赤塚地域・高島平地域の5つに分けられます。

それぞれが異なる歴史を持ち、個性的な都市環境を有する地域です。ここからは、板橋の地域がどんな特徴を持つのかをご紹介していきます。

板橋区の中心地

板橋には、板橋区の行政を担う板橋区役所があり、板橋区の中心地となるエリアです。板橋区役所駅の周辺には、行政機関をはじめ、金融機関や商店街、ビジネスホテルなどもあり、板橋区内でも有数の市街地が形成されています。

地域内は全体的に建物が密集していますが、石神井川に沿って桜並木の緑道が整備され、春には地域の方の花見の名所となっています。

住宅地と商業地・工業用地が混在

板橋は、住宅地と商業地、中小の町工場など、工場が混在するエリアです。
板橋区は、印刷業や業務用機械器具製造業、光学・精密機器産業や鉄鋼業などの産業が盛んです。

板橋では、市街地エリアでも創業しやすい印刷業、業務用の小型機器や部品を製造する町工場、自宅兼作業所が多く見られます。戸建て住宅など、古くから住居を構える方が多い住宅街のなかに、家族経営の町工場や従業員数が5人あまりなど、小さな町工場が点在しています。

駅周辺や幹線道路沿いにはマンションが多い

商業地区でもある駅周辺、環七通りや中山道などの幹線道路沿いは、中高層のビルやマンションが増えています。

板橋は都営三田線を使って、大手町駅や日比谷駅などに乗り換えなしでダイレクトに行ける立地であり、通勤や通学に便利な地域です。

山手線外に出るので、マンション価格や家賃相場が下がるため、新しくできるマンションが人気を集めています。もっとも、人口はピーク時に比べると、緩やかに減少傾向にあります。

特に年少・生産年齢人口が減少し、古くから板橋に暮らしてきた高齢者の割合が増し、板橋区内では高齢化が進む傾向が見られるようになりました。板橋の人口構成としては、学生や独身の社会人と高齢者の単身世帯が多く、ファミリー世帯が少ない傾向にあり、いわゆる都心型の人口構成となっています。

板橋の歴史

板橋はどのような歴史を持つ地域なのか、見ていきましょう。

板橋宿から発展

板橋エリアは中山道が通っており、旅人が休憩や宿泊をするための板橋宿が置かれていました。宿場町として栄えたことから、中山道や川越街道沿いに市街化が進んでいった地域です。

戦後の高度成長期をはじめ、東京への人口集中により、板橋の住宅地も人口が密集しています。板橋や仲宿の商店街、大山や中板橋など板橋周辺では、人口増による地域の生活を担うため、商店街が発展していきました。

板橋には、板橋区役所、保健所や税務署、警察署、消防署など区の行政機関があります。
さらに、東京都や国の機関も設置されており、行政面においても板橋区の中心的な存在です。

企業がオフィスを構える場合にも、必要となる各種の行政手続きが駅周辺で行えるため、便利な地域です。

板橋の工場の歴史

戦前の板橋区エリアは住宅街ではなく、未開発の土地が多くを占めていました。広大な用地が取得でき、石神井川などの水利が活かせたことから、工業が発達していきました。

特に関東大震災以降になると、国の政策のもとで軍需工場などが続々と集積していきます。戦後の高度成長期には、鉄鋼業など重化学工業の工場が増えていきました。

しかし、今度は公害などの環境問題が起こり、都市部の工場が閉鎖され、郊外へと移転していきました。また、円高の影響などによって、海外輸出で採算がとれなくなり、重化学工業は後退していきます。

一方、情報化が進んだことで、印刷業の需要が高まっていきます。現代ではデジタル化が進んでいますが、当時は紙媒体でいち早く情報を伝えることにニーズがありました。

印刷工場には迅速な処理が求められ、東京から離れた地方への移転は難しい状況にありました。印刷工場は工場内でのインキ独特の臭いなどはあるものの、排煙や排水などがなく、周囲に公害などをもたらすリスクが小さい業態です。

文京区や千代田区など、東京の都心部に集中していた印刷工場が、板橋をはじめとした都心近郊エリアへと移転してきました。もともと板橋には、印刷工場や作業所が多いエリアでした。これは、戦前から板橋に凸版印刷の東京工場があったためです。

また、出版社や新聞社、印刷工場などが集積していた千代田区や、文京区と板橋を通る中山道や首都高速道で直結されていました。そのため昭和40年代になると、板橋に印刷関連工場が急速に増えていったのです。

現代の傾向

板橋区内では、印刷関連産業を中心とする都市型産業が増加していき、昭和53年には工場数が5,456までに増大します。

板橋区内における印刷業は、工場数、従業員数、製造品出荷額において、板橋区内で最大の業種となりました。

その後は、スマホやネットの普及による書籍購入者の減少やデジタル化により、紙の印刷物への需要も減少していき、昭和53年をピークに減少していきました。

平成15年の工業統計調査によると、印刷工場の数は2,534となり、ピーク時の半分以下にまで減少しています。デジタル化など、産業構造の急速な変化に対応できない業者は、厳しい状況に追い込まれているのが事実です。

産業構造の転換に伴い、地域産業の転換も課題になっています。

板橋の交通アクセス

板橋の交通アクセス

板橋の最寄り駅は、都営三田線の板橋区役所前駅です。都営三田線を使えば、巣鴨駅や水道橋駅、神保町駅、大手町駅や日比谷駅、内幸町駅、芝公園駅、三田駅、白金台駅、目黒駅などのオフィス街や官庁街へダイレクトアクセスできます。

板橋区役所前駅から3駅で行ける巣鴨駅では、JR山手線に乗り換えられるので便利です。都営三田線は板橋区役所前駅から、志村や高島平など板橋区内にある都心に通勤、通学する方のベッドタウンにもつながっているので、人材採用にも役立ちます。

板橋区板橋エリアは立地によって、都営三田線の板橋区役所前駅だけでなく、東武東上線の大山駅や下板橋駅、JR埼京線の板橋駅も使えます。都営三田線・東武東上線・JR埼京線の3鉄道路線が使えるので、交通の利便性は高い地域です。

また、環状7号線や川越街道、中山道、首都高速道路などの主要幹線道路が通っており、車での移動もしやすいです。鉄道網と道路網も豊富なので、板橋区内でも交通の要所となっています。

板橋のオフィス賃料相場

板橋の賃料相場の坪単価は、20坪~30坪のオフィスで11,000円、30坪~50坪のオフィスで9,000円前後、50坪~100坪のオフィスで10,000円、100坪~300坪で17,000円となっています。

駅からの距離や周辺環境、オフィスビルの築年数や規模、階数、設備などによっても変動するので、確認が必要です。

まとめ

板橋は板橋区役所があり、板橋区内で一番の賑わいがある便利な地域です。住宅街と商業地区、中小の工場などで形成された地域であり、幹線道路沿いにはマンション群も建ち並んでいます。

都営三田線の板橋区役所前駅を中心に、鉄道3路線や主要な幹線道路も走る板橋区内でも交通の要衝となっており、交通アクセスも便利な地域です。

【板橋】の賃貸オフィスはこちらから。

【板橋区役所前駅】の賃貸オフィスはこちらから。