東京都23区の東側に位置する江東区は、隅田川と荒川に囲まれたエリアで、さらに南側は東京湾に面しています。
このような地理的特徴もあって、江東区は常に水と関わりを持ちながら発展してきました。
また、江東区は戦後に深川区と城東区が合併して誕生したという経緯があるため、同じ江東区内でもエリアによって異なる特徴を持っています。

ここでは、江東区を深川エリア、湾岸エリア、城東エリアの3つに分けて、それぞれのエリアにおける主要駅とその特徴について詳しくご紹介していきます。
エリアごとの賃貸オフィスの情報についてもご紹介しますので、江東区でオフィスを検討されている方はぜひ参考になさってみてはいかがでしょうか。

深川エリアの主要駅と特徴

深川エリアの主要駅と特徴

深川エリアは、墨田区の北西部に位置し、北側は墨田区、西側は墨田区を挟んで中央区と境を接しています。
地名でいうと東陽町や木場・門前仲町・森下など旧深川区に属するエリアです。

このエリアの主要駅は門前仲町駅です。
門前仲町にある駅で、東京メトロ東西線と都営地下鉄大江戸線が乗り入れています。
東西線は混雑が激しい総武線のバイパス路線として開業した経緯を持つ路線で、中野駅から千葉県の船橋駅まで都心を横断するように走っています。
東京駅と連絡している大手町駅や日本橋駅、飯田橋駅など、日本を代表するビジネス街へダイレクトにアクセスできる便利な路線です。

一方、大江戸線は都心と下町を環状につなぐ路線で、新宿駅や代々木駅、六本木駅、汐留駅などに停車します。
このように、品川駅や新宿駅、池袋駅、渋谷駅など都心の大ターミナル駅までいずれも30分以内で移動できる門前仲町駅のアクセスの良さは大きな魅力であると言えるでしょう。
現在の江東区のほとんどは江戸時代までは海の底であった場所であり、その後の埋め立てによって開発されたエリアです。
江東区の中でも内陸部にある深川周辺は、江戸時代に入っていち早く開発が行われたエリアであり、現在でも江戸時代の風情をあちらこちらに見ることのできるエリアとなっています。

特に駅の北側は歴史的資源の多く残るエリアであり、新横綱の奉納土俵入りが行われることで有名な富岡八幡宮、成田山新勝寺の別院である深川不動堂があるのもこのエリアです。
緑も多く、住宅街として人気のあるエリアです。
観光や散策を楽しむ方も多く、観光客目当てのカフェや飲食店も多く見られます。

一方、駅の南側は、永代通りと大横川に挟まれたエリアで、通り沿いには深川中通り商店街のアーケード街もあるのです。
川沿いの歩道は、春になると桜の名所として多くの観光客で賑わいます。
オフィスビルは、永代通り沿いの木場や東陽町、清澄通り沿いの深川や門前仲町などに比較的多く見られますが、大規模なオフィスビルはあまりなく、中規模・小規模のオフィスが比較的多く建ち並ぶエリアです。

湾岸エリアの主要駅と特徴

湾岸エリアの主要駅と特徴

湾岸エリアは、江東区の南側で、新木場や若洲、辰巳、有明、豊洲などといった、いわゆるウォータフロントと呼ばれるエリアです。
このエリアの主要駅は豊洲駅で、東京メトロ有楽町線と東京臨海新交通臨海線(ゆりかもめ)の2つの路線が乗り入れています。
有楽町線は、都内を東南方向から北西方向に横断している路線で、有楽町駅や永田町駅、飯田橋駅、池袋駅など都内の主要なターミナル駅へダイレクトにアクセスすることが可能です。

和光市駅からは東武東上線に乗り入れているため、埼玉方面への移動にも便利に利用できます。
ゆりかもめは、豊洲駅から台場駅など湾岸エリアの各駅を経由して新橋駅へ至る路線です。
新橋駅では、JR山手線・京浜東北線、地下鉄浅草線・銀座線が利用できるので、都心へのアクセスは抜群です。
上野東京ラインを利用すれば横浜方面への移動にも便利に利用できます。
豊洲駅周辺は、1923年に発生した関東大震災の瓦礫処理を目的として埋め立てられた場所であり、その後は造船場やエネルギー産業などを主体とする工業地帯として発展してきました。

1990年代になると、都心へのアクセスの良さから大規模な再開発が行われ、臨海副都心として整備されて現在へと至ります。
現在の豊洲駅周辺は、大規模な商業施設やタワーマンションが林立し、きらびやかなイメージを持つ臨海都市として発展を続けています。
特に駅の西側に広がるエリアは、豊洲公園など緑も多く、住宅街としてファミリー層に絶大な人気です。

一方、駅の東側に広がる豊洲3丁目は、大型のオフィスビルが建ち並ぶビジネス街となっています。
開発されてからそれほど時間が経過していないこともあって、ほかのオフィス街と比べると築年数が浅い物件が多く、設備も新しいのが特徴です。
江東区内で大規模なオフィスを探すのであれば、豊洲駅周辺は最優先に検討すべきエリアだと言えるでしょう。
豊洲といえば築地市場の移転先としても話題となりましたし、都市部と臨海副都心を結ぶ地下鉄の構想もありなど、今後もさらに大きな発展が見込める注目エリアです。

城東エリアの主要駅と特徴

城東エリアの主要駅と特徴

城東エリアは、江東区の北に位置する亀戸や大島、南砂といったエリアで、東側は荒川を挟んで江戸川区と北で墨田区と接しています。

このエリアの主要駅は、江東区の北の玄関口である亀戸駅で、JR総武線と東武亀戸線が乗り入れている駅です。
総武線は都内を東西に横断する路線で、御茶ノ水駅や四ツ谷駅、新宿駅を経由して三鷹・吉祥寺方面へ至ります。
亀戸駅からは御茶ノ水駅まで10分ほど、新宿駅までは20分ほどで到着しますし、隣の錦糸町駅では地下鉄半蔵門線が利用できるので、東京駅まで10分ほど、渋谷駅へも30分以内という距離です。

東武亀戸線を利用すれば浅草方面への移動も便利です。
亀戸駅周辺は商業施設が充実しており、アトレ亀戸、KAMEIDO CLOCKなど比較的大規模な商業施設が建ち並んでいます。

東京スカイツリーからほど近い場所であることから、近年は観光客も急激に増えており、観光客相手のおしゃれなカフェやレストランも多く見られるようになりました。
ただ、駅から少し離れると亀戸中央通り商店街、亀戸十三間通り商店街、亀戸天神通り商店街など多くの商店街があり、下町の情緒が感じられるエリアとなっています。
また、亀戸天神社、香取神社などの歴史的な建築物も多く、落ち着いた雰囲気の住宅街が広がっているエリアでもあります。

亀戸駅から錦糸町駅にかけては、東京都の指定する7つの副都心のうちの一つである錦糸町・亀戸副都心に属しており、江東区の中では比較的大きなビジネス街を形成しているエリアです。

臨海副都心と比べると大型のオフィスビルはそれほど多くないものの、京葉道路や蔵前通りといった幹線道路の沿線には、中規模から小規模のオフィスビルが建ち並んでいます。
賃料も臨海副都心と比べるとリーズナブルなので、中小企業や士業事務所を探している方にとっては狙い目のエリアと言えるでしょう。

まとめ

ここまで、江東区のエリア別主要駅とその特徴についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
江戸時代からの古い歴史が残る下町情緒たっぷりのエリアもあれば、大規模なコンベンション施設や商業施設が次々に建設されているエリアがあるなど、江東区はエリアによって異なった特色を持っていることがわかっていただけたと思います。
また、江東区は都心から近いだけでなく、公共交通機関が充実していることもあり、オフィス街としても高い注目を集めているエリアです。
魅力的な賃貸オフィスをお探しなら、江東区内で検索されてみてはいかがでしょうか。

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