業平は、東京スカイツリーのお膝元として人気を集めるエリアです。
東京スカイツリーができ、観光客なども増えたことで変化を遂げている街です。
業平の街の特徴や歴史を見ていきましょう。

業平の特徴

業平は、東京スカイツリーができるまでは庶民的な下町でした。
住宅街とお店、町工場などが混在しているような地域で、銭湯などがあり下町風情が漂っていました。
ですが、東京スカイツリーができたことで少しずつ変化が起きています。

下町風情が残っている

東京スカイツリーができるまでの業平は、特に目立った建物や商業施設などもなく、観光客とは基本的に無縁の地域でした。
古くからこの地で暮らしてきた地域の方のつながりが深い住宅街と、長くこの地で商売を営んできた商店や飲食店、小さな町工場や作業所などがある町でした。
基本的には、現在もこうした下町の光景が残っており、複数の銭湯があるなど、レトロな雰囲気を楽しむことができます。

東京スカイツリーによって変貌を遂げる業平

東京スカイツリーがすぐ近くにできたことで、高層の建物がほとんどなかった業平からの景観も変わりました。
地域の顔なじみで営まれていた暮らしの中に、国内外から訪れる観光客が入ってくるなど、業平の街にも変化が出てきます。
東京スカイツリーが窓やベランダから見える立地が注目を集め、新しくマンションが建設されるなど、地域外から若い世代を中心に引っ越してくる人も増えました。

ゲストハウスやカフェが増えている

業平で飲食店や商店を営む地域の方たちは、東京スカイツリーの開業により、地域経済が活性化すると期待していました。
ですが、実際に開業すると東京ソラマチといった東京スカイツリーと一体化した複合施設の充実度が高く、業平に買い物や食事に訪れる観光客はほとんどありませんでした。
せいぜい、少し離れた場所から東京スカイツリーの写真を撮影するためにやってくる人くらいだったのです。

そこで、観光客を取り込もうと、古いお店をリノベーションしたおしゃれなカフェができ、外国人観光客のインバウンド需要を取り込むためのゲストハウスなどが少しずつ増えていきました。
空き家などを活用したゲストハウスは、昭和レトロな雰囲気が楽しめるものやベッドルームなどを備え、外国人観光客も使いやすいようにリフォームしたものなどがあります。
高層のホテルと異なり、一戸建てを丸ごと貸し切れるタイプやシェアハウスのようなタイプもあります。

ゲストハウスの1階にはカフェやバーなどが設けられ、宿泊客だけでなく、地域の方なども訪れて交流が楽しめるようになっているケースも少なくありません。
スカイツリーから業平方面へ続く通りはタワービュー通りと名付けられ、電線類の地中化工事が行われ、観光客を呼び込むカフェやスイーツ店といったショップの誘致を行うことや街歩きが楽しくなるよう、賑わいある新たな街づくりが進められています。

業平の歴史

業平の歴史

業平はどのような歴史をたどってきたのでしょうか。
古い時代を遡ってみましょう。

業平の地名の由来

業平の地名は、現在の吾妻橋三丁目にあたる中ノ郷八軒町に業平天神が祀られていたからだと言われています。
この業平天神は、明治初年までは在原神社と呼ばれており、中ノ郷八軒町の南蔵院内に祀られていました。

この在原神社には、さらに業平の由縁とされる伝説があります。
平安時代の有名な歌人の一人である、在原業平が祀られているというのです。
この地に訪れた在原業平が歌を詠んだことや在原業平が京に向かおうとしていたところ、この地で舟が壊れてしまい、亡くなってしまったため、南蔵院の境内にあった業平塚で弔ったという言い伝えが残されています。

当時は京に都があり、現在の東京のこの地は田畑や野原しかないような田舎でした。
在原業平は、高貴な貴族の身分を持っていたことから、京から離れた田舎までやってきて、しかも命を落とすことは考えにくいとされています。
そのため、業平の地名の由来は、実は定かではありません。
在原神社や業平天神があったのは事実のようですが、それが在原業平に由来するという説は謎に満ちたままです。

業平の由来にまつわる言い伝え

南蔵院は山号を業平山と称し、しばられ地蔵という大岡政談にも登場する歴史あるお寺です。
大岡政談とは、現在でも時代劇で人気の大岡越前の裁きを題材にした作り話を指します。
ある男が木綿を運んできて、南蔵院の地蔵の前で疲れきって寝てしまったところ、起きると木綿が盗まれていました。
大岡越前は目の前で盗みを見逃すとは許し難いとして、地蔵を縄で縛って召し捕ったというお話です。
こうした、しばられ地蔵の作り話もあるので、在原業平の話もいつしか生み出されたのかもしれません。

業平違いという説もあります。
江戸時代に成川運平という力士が、徳川家康公のお抱え力士と勝負をして勝ったところ、負けた相手に恨まれて闇討ちされ、南蔵院に葬られたという逸話があります。
この成川運平の上下2文字を取ると成平(なりひら)となり、色白で容貌が美しい人物だったので、美男とされる在原業平になぞらえ、「今業平」、つまり業平の再来と評判だったことから、業平塚はこの成川運平から来ているという説です。

業平橋の歴史

業平にある業平橋は、江戸時代の寛文2年(1662年)に、当時の奉行であった伊奈半十郎が造らせた板橋で、その地にあった業平天神にちなんで命名されました。
現在は洋式の鉄橋になっていますが、これは昭和5年3月に架設された歴史あるものです。
昭和に先立ち、業平橋には大正時代には都電が通っており、大正2年11月に業平橋から押上駅前まで延長されるなど、現在の交通ルートの礎もできあがっていました。

業平の交通アクセス

業平の交通アクセス

業平は、立地により押上駅、都営浅草線の本所吾妻橋駅、東武伊勢崎線の東京スカイツリー駅が使えます。
押上駅は、都営浅草線・東京メトロ半蔵門線・京成押上線の3路線が通っているので、交通アクセスに優れています。

都営浅草線を使うと都心部の人形町駅や日本橋駅、東銀座駅や新橋駅、五反田駅などオフィス街へダイレクトアクセスができるので便利です。
都営浅草線は、羽田空港と成田空港へも直結しているため、国内外への出張に行く際もスムーズです。

東京メトロ半蔵門線を使えば、大手町駅、永田町駅、青山一丁目駅、表参道駅、渋谷駅などオフィス街にダイレクトアクセスできます。
半蔵門線から東急線へと直結しているので、神奈川方面から押上駅へ通勤するにも便利です。

京成押上線は立石駅や青砥駅、高砂駅など葛飾方面に行けるため、通勤に使えます。
高砂駅で乗り換えれば、京成上野方面や成田空港方面にも出られるので、出張などもスムーズです。
東武伊勢崎線は北千住から西新井、竹ノ塚を抜けて、草加や越谷、春日部、東武動物公園など埼玉方面とつながるため、通勤に便利です。
通勤に便利な路線があると、人材採用にも有利に働きます。

業平のオフィス賃料相場

業平の賃料相場の坪単価は11,000円~15,000円前後です。
立地や最寄駅、駅からの距離、オフィスビルの築年数や階数、面積、設備によっても変動しますので、確認が必要です。

まとめ

業平は、スカイツリーのお膝元であり、東京の新たなランドマークに近い人気を高めているエリアです。
押上駅を中心に複数路線が使え、JR線、東京メトロ、都営線、京成線や東武伊勢崎線などが使えるため、交通アクセスも便利です。
営業や商談、出張などビジネスでの移動に便利なうえ、埼玉や神奈川、千葉など各方面からの通勤にも便利なので、人材採用にも有利に働きます。

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