緑と言われて、どのエリアかわかるでしょうか。
墨田区緑は、両国と錦糸町の中間エリアに位置する町名です。
どのような町なのか、緑の街の特徴や歴史を見ていきましょう。

緑の特徴

緑は、両国と錦糸町の中間エリアに位置し、総武線と首都高速7号小松川線に挟まれ、錦糸町との間には大横川が流れています。
どのような特徴がある町なのか見ていきましょう。

両国と錦糸町に近い便利な立地

両国といえば、両国国技館があり、相撲の聖地として全国的に知られています。
近隣には相撲部屋もあり、力士が浴衣姿で歩く姿なども見られる地域です。
また、両国で場所が開催されている時には全国から観戦客が訪れ、団体客を乗せたバスもやってきます。
ちゃんこ屋をはじめとする飲食店や土産物店なども多いエリアです。
これに対して錦糸町は総武線の中でも、快速が停まる大きな駅の一つです。
駅前には飲食店や商業施設、歓楽街やエンターテイメント施設などが揃っています。
大きな町であり、高層のオフィスビルや大規模ホテル、墨田区のホールをはじめ、大型商業施設や広大な公園もある墨田区の一大都市です。

マンションと戸建住宅が混在する住宅街でもあります。
緑からは両国と錦糸町が徒歩圏にあるので、生活にも便利であり、JR総武線、快速も使えるので交通アクセスも便利です。

オフィスビルやマンションが多い

緑は駅前の立地ではないので、飲食店や商業施設が密集しているエリアではなく、オフィスビルとマンションなどが混在するエリアです。
両国や錦糸町の繁華街を利用できるので、暮らしやすい場所としてマンションも増えています。

緑という地名こそあまり知られていませんが、暮らすにも働くにも便利な場所です。
緑は総武線の両国駅と錦糸町駅が使えるだけでなく、路線バスや区内循環バスなども通っており、停留所も豊富なので、交通アクセスにも困りません。

昔ながらの銭湯も残る下町

緑は、墨田区でも観光客や住民、通勤してくる人が多い両国と錦糸町の間に位置し、オフィスビルやマンションも増えてきました。
一方で、創業60年を超える銭湯が残っているなど、下町風情も残されています。
近代的で便利な暮らしをしながら、昭和レトロなスポットで癒されることもできる地域です。

公共施設も充実

緑には区役所通りが通っています。
墨田区役所まで歩くには少し時間を要しますが、それでも、区役所通りを道なりに真っすぐ進めば区役所に出ることができます。

もっとも、墨田区役所まで行かなくても、墨田区みどりコミュニティセンターに行けば緑出張所もあるので、一般的な行政手続きは、緑で済ませることが可能です。
墨田区みどりコミュニティセンターには、踊りやお花などのレッスンもできる和室や音楽活動ができる発声練習室、懇親会などもできる舞台付きの和室をはじめ、会議室もあるので、企業の研修や会議、セミナーなどの開催にも便利です。
200名あまりを収容できるホールもあり、コンサートやイベントの開催もできます。

さらに、マシンを備えたトレーニング室、エアロビクスやヨガなどのエクササイズ教室も開催されるスタジオなども備えており、会社帰りのリフレッシュにも使えます。
緑図書館は、昭和32年(1957年)に建てられた歴史ある建物で、墨田区内で2番目の蔵書を誇っているのです。

平成2年(1990年)には改装工事も行われているので、快適に使えます。
平日は夜20時まで開館しているので、調べ物をすることや本やDVDなどを借りるにも便利です。

緑の歴史

緑は、両国と錦糸町の中間エリアとして発展を遂げてきました。
両国は明治時代後期には総武線や東武線も開通し、鉄道網が発展したことで物流の拠点となり、工場なども進出しました。
両国から錦糸町エリアにかけて、工場地帯として発展してきた歴史もあります。

その後、両国は相撲の聖地として発展していき、錦糸町は住宅街やオフィス街、商業エリアなど多面的な顔を持つ東京東部の都市として発展していきました。
その間にある地域なので、緑の地域も同じような歴史をたどり、発展してきたエリアです。

小林一茶が住んでいた場所

小林一茶は、江戸時代後期に活躍した著名な俳人です。
1763年に現在の長野県の農家の長男として生まれました。

3歳の時に母親が亡くなり、8歳の時にやってきた継母とは仲が悪かったと言います。
この継母との関係が、後の一茶の生涯や俳句にも影響を与えたと言われています。
継母との関係も悪かったせいか、15歳になると江戸へ奉公に出ました。

奉公は辛いことも多かったようですが、江戸の文化に触れ、俳諧に親しむようになりました。
俳諧を本格的に学びたいと考えた一茶は、界隈で俳諧に通じていた溝口素丸や小林竹阿に師事します。
師匠から学びを得ると、各地を巡歴しながら俳句を詠み、その地で多くの俳人たちと交流を深めながら研鑽を積んでいったのです。

小林一茶は、現在の江東区大島にあたる本所五ツ目大島に暮らしていましたが、文化元年(1804年)10月に本所相生町五丁目の借り家に引っ越してきました。
この場所は、現在の墨田区緑一丁目一番の一部と二番、三番にあたるとのことです。
家財道具を運び込むと、その日に一句詠んでいます。

「寝始る其夜を竹の時雨哉」 (『文化句帖より』)

この句から、借り家の周辺には竹が植えてあったのではと推測されます。
小林一茶は、緑の地に5年ほど拠点を置きながら俳人として活動しました。
文化五年の12月のこと、俳句を詠むための旅から帰ってくると、一茶が留守をしている間に借り家は他人に貸し出されてしまっていたと言います。

江戸に戻ってきたら、暮らす場所がなくなってしまったわけです。
この時のことを一茶は、「行年を元の家なしと成りにけり」(『文化五・六年句日記』)と詠んでいます。

その後は、弟子の家に転がり込むなど、後援者の家を転々としていたようです。
そして、文化十年になると故郷の長野へと戻っていきました。
このエピソードは、高架下の馬車道通りにある二之橋のたもとに、小林一茶居住の地として墨田区が立てた看板に記されています。

緑の交通アクセス

緑は、両国と錦糸町のちょうど中間エリアに位置します。
そのため、立地により、JR総武線の両国駅または錦糸町駅が使えます。
総武線の快速も停まる総武線の主要駅なので便利です。
秋葉原駅や御茶ノ水駅、飯田橋駅、新宿駅などの都心部のオフィス街にダイレクトで行けるので、営業や商談などビジネスでの移動に便利な路線です。

総武線は市川駅や津田沼駅、西船橋駅や千葉駅など千葉方面の東京のベッドタウンともつながり、中野駅や吉祥寺駅、三鷹駅など東京西部のベッドタウンともつながっているので通勤もしやすく、人材採用にも役立ちます。

緑のオフィス賃料相場

緑の賃料相場の坪単価は30坪~50坪のオフィスで16,000円前後、50坪~100坪のオフィスで17,000円前後、100坪~200坪で17,000円~20,000円となっています。
最寄駅や駅からの距離、立地や周辺環境、オフィスビルの築年数やセキュリティ、設備や階数、広さなどによっても変動しますので、確認が必要です。

まとめ

緑は、地名としてはあまり知られていない地域ですが、両国と錦糸町の中間エリアにあり、交通の便も良く、便利なエリアです。
オフィスビルやマンションが多い一方で、昔ながらの銭湯が残るなど下町風情も漂います。
小林一茶が暮らしていた場所という歴史的な逸話も残されています。

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