浅草は、雷門のある浅草寺を中心とした街で、国内外から多くの観光客が訪れます。
東京都心に位置し、アクセスも便利ながら伝統あるレトロな雰囲気を楽しめるなど、人気があります。
そんな浅草の現代までの歴史や街の特徴を見ていきましょう。

浅草の特徴

浅草といえば、テレビのニュースで東京の観光地の賑わいを示す際に、必ずというほど登場するスポットの1つです。
どのような街なのか、浅草の特徴を見ていきましょう。

世界から観光客が集まる街

世界から観光客が集まる街

浅草は雷門がある浅草寺と、その門前町の仲見世通りを中心に、世界から観光客が集まる街です。
歴史と伝統、日本の文化が感じられる場所として人気があります。

浅草寺にお参りし、仲見世通りで食べ歩きをしたり、お土産を買ったりするのをはじめ、人力車に乗って界隈を走って観光を楽しむ方も多いです。
レンタル和装の店も増え、外国から訪れた観光客が浴衣や着物などに着替えて、浅草を散策しています。
近年ではスカイツリーが建ち、スカイツリーを背景にして浅草寺を写真に納めるなど、新旧スポットの融合も楽しめるようになりました。

グルメスポットが豊富な街

浅草は、古くより美味しいお店が集まっていました。
江戸時代から続くような老舗店も多く、外国人にも大人気のすき焼きや天ぷら、鮨をはじめ、鰻やどじょうなどの名店が立ち並んでいます。
伝統ある和食が楽しめるのに加え、近年では若い観光客や外国人ウケを狙った新しいジャンルの飲食店やスイーツショップも増えています。
老舗店でも今時のメニューを開発するなど、グルメが楽しめる街です。

隅田川が流れる街

浅草というと、雷門がある浅草寺と仲見世通りに目が行きやすいです。
そのため、内陸部のイメージがありますが、浅草は隅田川に面した街でもあります。
春には隅田川沿いの桜並木が美しく、夏には全国的にも有名な隅田川花火大会も開催されます。

浅草には船着き場があり、そこからお台場やレインボーブリッジ方面へと、遊覧クルージングを楽しむことも可能です。
春はお花見クルーズ、夏は夕涼みクルーズなどが人気で、船内で江戸前の穴子などの食材を使った揚げたての天ぷらが提供されるなど、情緒ある体験を楽しめます。

浅草の歴史

では、浅草はどのような歴史をたどってきたのか見ていきましょう。

浅草寺の創建

推古天皇の時代の628年、この界隈を流れていた隅田川で、檜前浜成と竹成という兄弟が川魚漁をしていました。
すると、網に仏像がひっかかったといいます。
兄弟は、現在の駒形堂がある場所で仏像を引き上げると、草ぶきのお堂にお祀りしました。
この仏像が、浅草寺のご本尊である聖観世音菩薩像だといわれています。

その後、地元の名士であった土師中知が邸宅を寺にし、大切に観音像を大切に祀りました。
これが、浅草寺のはじまりといわれています。

歴史と由緒を伝える三社祭

歴史と由緒を伝える三社祭

浅草では例年5月に三社祭が行われ、テレビのニュースでも毎回取り上げられるなど、多くの担ぎ手や見物客で賑わいを見せます。
三社祭という名称は、浅草寺と呼ばれる浅草神社の旧名称が、三社権現であったことに由来します。

この三社権現に祀られている三社様こそ、仏像を引き上げて最初にお祀りしたとされる檜前兄弟と、浅草寺の礎を築いた土師中知の3人のことです。
浅草寺ができるキッカケを作った歴史上の3人は、神として讃えられているのです。
三社祭では、東京都の無形文化財に指定されている、中世の田楽舞の伝統を受け継ぐ古式神事の拍板舞が奉納されたり、迫力ある神輿が氏子町内を練り歩いたりする光景を楽しめます。

3基の本社神輿に加え、氏子らの町内神輿は浅草寺の裏手に集合した後、順番に浅草神社でお祓いを受け、鳥居から町内へと繰り出していきます。
神輿の行進だけでも、3時間ほどかかる盛大さです。
浅草の地域が一丸となって厄払いを行い、子孫繁栄や地域の発展、平和な社会を祈願します。

浅草の繁栄

浅草が賑わいを見せるようになったのは、江戸時代に入ってからです。
徳川家康が江戸城を構え、経済的にも豊かになっていったことで、江戸の人口が急増していきました。

そうしたなかで、浅草寺は将軍家の庇護を受けることになります。
すると、多くの参拝客が浅草寺へと押し寄せるようになっていったのです。

さらに、浅草寺で清掃作業などに尽力すると、参道でお店を開く許可を与えられました。
こうした手法で、地元住民が参道で商売をはじめ、土産ものや玩具、甘味や軽食などを参拝客らに販売するようになっていきました。
これが、現在の仲見世通りのはじまりです。

繁華街としての繁栄

江戸時代に多くの男性客をもてなした吉原の歓楽街は、1657年に明暦の大火で焼失すると、浅草に移転してきます。
江戸歌舞伎で人気を博した中村座、市村座、森田座の三座が、浅草の猿若町に移転して、歌舞伎を公演するようになりました。
猿若三座と呼ばれ、歌舞伎役者は現在のアイドルやスターとして、女性たちの推し活の対象になりました。

これによって、浅草寺の裏手は繁華街として、多くの人を集めるようになります。
浅草寺に参拝して仲見世通りを楽しむ人だけでなく、芸者遊びや観劇などに訪れる人が増えました。
近代になってからも演芸場などができ、お笑いの聖地として、今も活躍する多くのコメディアンなどを生み出しています。

浅草の地には、1907年に日本最初の映画館ができたり、日本最古の遊園地とされる浅草花やしきができたりするなど、老若男女問わず楽しめるエンターテインメント施設が集まる街でもありました。

浅草の交通アクセス

浅草の交通アクセス

浅草は浅草駅があり、東京メトロ銀座線が利用できます。
浅草駅から上野駅、京橋駅や日本橋駅、銀座駅、新橋駅、赤坂見附駅、青山一丁目駅、表参道駅、渋谷駅などへダイレクトアクセスができるので、営業や商談などビジネスでの訪問にも便利です。

都営浅草線の浅草駅も使えるので、浅草橋や人形町などの問屋街や銀座、新橋を抜け、五反田方面まで行けて、羽田空港へ直通運転する京急線ともつながっています。
逆方向では、スカイツリーのある押上に出られ、京成線や成田スカイアクセス線とも直通運転しています。

都営浅草線は、羽田空港方面や成田空港方面ともつながっているので、国内外への出張にも便利です。

また、浅草駅には、JRつくばエクスプレスも通っています。

秋葉原駅にすぐに行けるほか、千葉や茨城方面にアクセスしやすいのが便利です。
千葉の流山や柏の葉、茨城の守谷やつくば学園方面からの通勤がしやすいです。

一方、産学の研究施設などがある柏の葉をはじめ、守谷には有名メーカーの工場があります。
つくば学園都市には、つくば大学や各種研究機関などがあるので、ビジネスでの訪問にも役立ちます。

浅草のオフィス賃料相場

浅草におけるオフィスの賃料の坪単価は、15,000円前後です。
立地や築年数、専用面積や設備などによっても変動するので、確認が必要です。

まとめ

浅草は、雷門がある浅草寺などを中心とした昔ながらの街並みなどが人気で、国内外から多くの観光客が訪れる、東京随一の観光スポットです。
都心部にありながら、日本の伝統や文化に触れられるのが魅力です。

老舗の飲食店なども多く、グルメスポットでもあります。
上野などとも近く、東京メトロ銀座線で銀座や新橋、渋谷などにもダイレクトアクセスができます。
都営浅草線を使えば、羽田空港や成田空港とも直結しているうえ、茨城や千葉方面とつなぐつくばエクスプレスも通っているなど、交通アクセスも便利です。

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