渋谷区は、ターミナル駅である渋谷駅を中心にした地域で、世界からも注目されている街の一つです。
忠犬ハチ公像や、仮装した人が集まるハロウィンなどでも話題を集める渋谷区について、その特徴や歴史を見ていきましょう。
目次
渋谷区の特徴
渋谷区といえば、渋谷駅にある忠犬ハチ公像をはじめ、駅前のスクランブル交差点が、毎日のようにテレビのニュースで映し出されるなど、東京の様子を伝えるスポットとして常に注目されています。
世界から仮装を楽しむ人がやってくるハロウィンの賑わいと、それを防止しようとする渋谷区や商店街の取り組みなども、ハロウィンの時期が近づくと話題を集めます。
そんな渋谷区はどんな街なのか、渋谷区の特徴を見ていきましょう。
トレンドの発信基地
渋谷の街も、老朽化したビルの建て替え工事や再開発などに伴い、若者の街から大人も楽しめる街へと進化を続けています。昭和の時代から、トレンドの発信基地であることに変わりはありません。
かつては、センター街に集まるヤマンバギャルなど、ギャルメイクやギャルファッションで話題を集めることや、ルーズソックスや紺ソクなど中高生のファッションの発信基地になってきました。
渋谷109のショップスタッフは、カリスマ店員などともてはやされ、中高生をはじめとする10代、20代のファッションリーダーとして人気を集めました。
カリスマ店員に会うために、全国から女の子たちが買い物にやってきたものです。
現在では、ビルやショップの入れ替わりもあり、渋谷で働く社会人をはじめ、大人をターゲットにした商業施設なども増えてきました。
それに伴い、かつてのギャルたちが子どもと一緒に訪れ、親子で最新ファッションを楽しむ場所になってきています。
かつて、渋谷の待ち合わせスポットであった忠犬ハチ公像は、海外から訪れる観光客の撮影スポットともなり、ハロウィンの賑わいも世界的に有名です。
中高生の憧れの場所として、全国から10代の若者が訪れた渋谷は、世界から行ってみたい場所として人気を集めており、トレンドの発信もグローバル化しています。
若者の街から大人も楽しめる街へ
かつての渋谷は、センター街や109を中心に多くの中高生が集まり、若者の街として知られていました。最近では、再開発の動きや高層オフィスビルなども増えています。
大人向けのファッションブランドやミュージカルシアターなど、オフィスが入る複合施設である渋谷ヒカリエなどが誕生し、大人も楽しめる街へと変化を遂げています。
もともと、渋谷には東急百貨店や東横のれん街、西武百貨店や東急ハンズなどもありましたが、東急沿線に住むマダムたちが買い物に来る場所といった傾向がありました。
大人も楽しめる街になったことで、20代の社会人やアラサー、アラフォーのシングル層も渋谷で働き、渋谷で買い物を楽しみ、渋谷で遊ぶ環境が整いました。
文化やエンターテインメントの拠点
渋谷は、ショッピングやグルメを楽しむ場所のイメージも強いですが、文化施設やエンターテインメント施設、歴史あるスポットも少なくありません。
劇場や美術館などを備えた東急文化村、能楽堂もあり、テレビ局のNHKや紅白歌合戦などが開催されているNHKホールなどもあります。
初詣には、日本最大級の参拝者が訪れる明治神宮や代々木公園も、渋谷区です。
森をたたえる静寂な空間が広がる明治神宮や、広大な芝生広場などがある代々木公園は、都会のオアシスとしての役割も果たしています。
ビジネスの街
若者の街として、渋谷が賑わっていたときからオフィスはありましたが、近年はオフィス棟のある超高層の複合ビルも続々と増え、オフィスの数も増加しています。
IT企業やベンチャー企業などの中小企業をはじめ、成長が目覚ましい上場企業などが新たに本社を構える場所としても人気です。
渋谷区の歴史
では、渋谷区はどのような歴史を刻んできたのか、その歴史を振り返っていきましょう。
江戸の郊外地からの発展
江戸時代の渋谷は武家屋敷が建ち並び、低地では水田で稲作を行う農家もありました。
やがて、明治18年(1885年)になると、現在のJR山手線の駅として、渋谷駅が開業します。
開業当初こそ利用客が少なかったものの、明治後期には西郊から玉川電気鉄道、市中からは東京市電青山線が開通したことで、渋谷の発展が加速していくことになります。
明治39年(1906年)には原宿駅が開業し、大正9年(1920)には明治神宮が創建されて表参道ができると、多くの参拝者で賑わいを見せるようになりました。
大正12年(1923年)には、関東大震災が起きて東京の下町などが焼失しますが、渋谷をはじめとする山手側エリアは、比較的被害が小さく済みました。
被災した下町の名店が渋谷駅西側に移ってきて、百軒店という名店街が誕生することになります。
そして、昭和7年(1932年)には、東京市外だった渋谷町が東京市35区の一つとなり、渋谷区が誕生しました。
戦後の復興と発展
戦後の復興は、渋谷駅から道玄坂を中心にはじまり、昭和30年頃からは高層ビルが続々と建設されていきました。
現在のSHIBUYA109のルーツとなる三丸洋品店が開店したのをはじめ、昭和31年(1956年)にはプラネタリウムを備えた東急文化会館がオープンし、昭和36年(1961年)には渋谷センター商店会も結成されています。
商業エリアだけでなく、業務地区であるオフィス街も形成されていきました。
昭和39年(1964年)に東京オリンピックが開催されると、代々木体育館やオリンピックプールなどができ、オリンピックの会場になりました。
それに伴い、道路の拡張やNHKが渋谷に移転してくるなど、街の成長を後押しします。
渋谷を拠点に鉄道を運営する、東急電鉄が沿線上に住宅街を形成するなど、都市開発を推進したことで、渋谷がターミナル駅となっています。
通勤や通学で渋谷に出る人、通勤や通学の途中で立ち寄って、買い物をする人や遊ぶ人も増えていきました。
バブル期を含む昭和の終わり頃からは、中高生のトレンド発信基地となるなど、センター街や109を中心に若者の街として人気を集めました。
その後、老朽化した百貨店などの再開発を経て、大人も楽しめる街、外国人観光客が集まる街へと変化を遂げながらも、成長を続けています。
渋谷区の交通アクセス
渋谷区は、一大ターミナル駅である渋谷駅を中心に、多くの人が通勤や通学、ショッピングや観光に利用しています。
JR山手線、湘南新宿ライン、埼京線をはじめ、東急東横線、東急田園都市線などの東急線、東京メトロ半蔵門線や銀座線、副都心線などの地下鉄網も充実しています。
渋谷駅には、都営バスや東急バスなどのバスローターリーもあり、バスを使って移動する方も少なくありません。
渋谷区のオフィス賃料相場
坪単価は、15,000円前後~38,000円前後と幅があります。
立地や駅、駅からの距離、築年数やビル内の設備や仕様によっても差が出るので、確認が必要です。
まとめ
渋谷区は渋谷駅を中心に、若者の街、ファッションやトレンドの街として人気を集めてきました。
近年では、オフィスビルや複合施設も増え、大人も楽しめる街へと変化してきています。
海外からの観光客にも人気のエリアであり、常に活気がある街です。