広尾というと、どのようなイメージをお持ちでしょうか。
高級住宅街というイメージをお持ちの方や、国際色が豊かな街と感じる方、お子様がいる方ならお受験の名門校が多い地域と思われる方もいるかもしれません。

この記事では、広尾の特徴や歴史について紐解いていきます。

広尾の特徴

広尾は、どのような街なのでしょうか。
主な特徴を見ていきましょう。

外国大使館が集まるインターナショナルな街

外国大使館が集まるインターナショナルな街

広尾は、外国大使館がたくさん集まっている街です。
ドイツやフランス、イタリアなどのヨーロッパ圏から、中国や韓国などのアジア圏、ペルーやチェコ、リトアニア、ガーナなど幅広い国の大使館が集まっています。

大使館職員やその家族などが広尾で生活して仕事をしているので、とてもインターナショナルな雰囲気があります。

輸入食品など海外の食材を扱うスーパーマーケット、おしゃれな雑貨店やカフェなど、インターナショナルな雰囲気の街並みであるのも特徴です。

高級住宅街

高級住宅街

広尾は高級住宅街のイメージがありますが、昔から暮らしている住民の一戸建ても残されています。

一般的な住宅も多い中、武家屋敷のような邸宅が点在しているため、高級な雰囲気が漂っています。

一方、バブル期の地価の上昇などに伴い、土地が売られたエリアには、低層や高層の高級マンションが建ちました。
そのほか、外国大使の住む家などがあるので、全体として高級感が漂う街並みを形成しています。

広尾の街を歩くと、古い和風の住宅と高級マンションや、近代的なオフィスビルと新旧の街並みを味わえます。

文教地区としての広尾

文教地区としての広尾

広尾には、いわゆるお嬢様学校や名門と名高い学校が多いのも、一つの特徴です。

明治時代から外国大使館が集まり、欧米の文化や教育が採り入れられたこともあり、1916(大正5)年には日本初のカトリック女子大学となる、聖心女子大学の前身である聖心女子学院高等専門学校が開校しました。

現在も、キャンパスが広尾駅すぐの西側エリアに広がっています。
また、慶應義塾幼稚舎は天現寺橋交差点の南東に位置しており、著名人の子息が通うことで有名であり、お受験で競争率が高い小学校の一つです。

広尾の東側には、東大合格率が高い、男子校の名門である麻布学園の麻布中学校・高等学校があります。
また、お嬢様学校として名高い東京女学館小学校・中学校・高等学校も、広尾に位置しています。

広尾には、名門と呼ばれる幼稚園が数多くそろっているのも特徴です。
若葉会幼稚園は、有名小学校への進学率が高い人気の幼稚園ですが、三井財閥の邸宅があった場所に建っています。

愛育幼稚園は、昭和天皇の下賜金により設立された幼児教育施設であり、伝統ある幼稚園として格式が高いです。

歴史や芸術に触れられる街

歴史や芸術に触れられる街

広尾の地は、江戸時代に武家屋敷が建ち並び、明治時代にその跡地が接収され、外国大使館などになりました。

しかし、一部の武家屋敷や大名屋敷は、公園となって開放されています。
広尾で住民や近隣で働く人たち、観光客の憩いの場となっている有栖川宮記念公園は、盛岡南部藩の下屋敷であった場所です。

明治時代に有栖川宮家の御用地となり、その後に公園として一般開放されるようになりました。四季折々の草花が楽しめる都会のオアシスです。

公園内には都立中央図書館もあり、自然の広がる静かな環境で読書や勉強をすることが可能です。

また、広尾には山種美術館があり、横山大観、下村観山、上村松園、鏑木清方など、明治から現在までの近代・現代日本画を中心に、1,800点あまりが所蔵され、常設展や特別展が開催されています。

併設のカフェでは、展覧会のために特別に作られた、老舗和菓子店の和菓子と抹茶などを楽しめます。

広尾は都心にありながら都会の喧騒を離れ、心やすらぐひとときを過ごせるスポットも豊富です。

日赤医療センターがある街

日赤医療センターがある街

広尾には、日本有数の病院の一つである、日本赤十字社医療センターがあります。
日赤医療センターは全国に91か所にあり、広尾の日赤医療センターはその中で最初に創設された病院です。

1886年に設立した博愛社病院がルーツで、2010年には最新の医療設備をそろえる現代の建物に建て替えられました。
41の診療科目を有し、約700の入院病床を有しています。

特に、小児・周産期医療、がん診療、救命救急、災害救護の4つを重点項目としており、地域外からも多くの人が高い医療技術を頼って訪れます。

地域の方にとっても、万が一に備え、高度な医療技術を持つ大病院がこの地にあることは、とても安心できることです。

広尾の歴史

広尾に、どうして外国大使館が集まるようになったのでしょうか。
広尾がインターナショナルな街、高級住宅街として発展してきた歴史を振り返っていきましょう。

江戸時代から明治期

江戸時代、広尾には、参勤交代などで訪れる全国各地の大名の屋敷や旗本の屋敷が建ち並んでいました。

早くも江戸時代末期には、麻布山善福寺が日本で初めてとなる大使館として使われ、アメリカ大使館が設置されています。
江戸幕府が倒れて明治維新になると、大名たちは地元へと戻っていきます。

一方で、残された大名屋敷や武家屋敷は、明治政府が接収しました。
広尾は東京の中では高台にあり、日本独特の湿気の影響が少ない地でした。

こうした環境が外国人に好まれたため、広尾の武家屋敷の跡地は大使館として利用されるようになります。

明治政府としては、大使館がバラバラな位置にあるより、同じエリアに集まっていたほうが警備もしやすかったため、複数の大使館を広尾に配置するようになったのです。

戦後

明治時代、江戸時代の武家屋敷の跡地には、大使館をはじめ、明治政府の重鎮の邸宅などが建てられました。
一方で、それ以外の地域には、庶民層も暮らしていました。

第二次世界大戦の敗戦後、GHQが駐留し、日本の軍用施設などを接収し始めます。
GHQの占領下で、広尾の地にはアメリカ兵が増えていきました。

広尾をはじめ、周辺の六本木や赤坂、渋谷エリアにもアメリカ兵が駐留するとともに、彼らを商売相手にしようと、アメリカ人向けの飲食店などが増えていきます。

次第に、広尾エリアでは欧米文化が流行っていくようになり、食べ物や飲み物をはじめ、ファッションなども広がっていきました。

GHQが撤収した後も、外国大使館は広尾の地に多く集まっており、駐日大使や外国人スタッフの家族などが広尾で暮らしています。

そのため、広尾には輸入食材を扱うスーパーや、おしゃれなカフェなども多く、インターナショナルな雰囲気が広がっています。

広尾は外国のハイクラスな人たちが集まることもあり、地価も高騰し、高級住宅街としても有名です。

広尾の交通アクセス

広尾の交通アクセス

広尾は、東京メトロ日比谷線の広尾駅が使えます。
日比谷線を使うと、銀座や六本木、茅場町や上野、北千住方面などにも、ダイレクトにアクセス可能です。

広尾のオフィス賃料相場

坪単価は、20,000円前後~30,000円前後です。
立地や駅からの距離、築年数や設備状況によっても変動するので、確認が必要です。

まとめ

広尾は外国大使館が多く集まり、輸入食材を扱うスーパーなどもあり、インターナショナルな雰囲気が漂います。

名門とされる幼稚園や小中高校、大学などもあり、文教地区でもあります。
有栖川記念公園や日赤医療センターなどもあり、癒しの場所や安心の医療機関も整う高級住宅街の一つです。

ステータスある広尾にオフィスを構えたい方は、お気軽にご相談ください。

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