東京都中央区は、23区のほぼ中央に位置している区であり、千代田区や港区と合わせて「都心3区」と呼ばれているのが特徴です。
この中央区は、大まかに6つのエリアに分けられます。
今回は、日本橋京橋エリア・銀座エリア・築地明石町エリア・月島晴海エリア・人形町浜町エリア・兜町八丁堀エリアに分けて詳しく特徴などを解説してまいります。
目次
日本橋・京橋エリアの特徴
日本橋・京橋エリアは、江戸時代に侍たちの屋敷が建ち並ぶ侍町の外側に位置していた商人・職人の街として栄えてきたエリアです。
中央通りに構える日本橋があり、こちらには道路目標が掲示され、日本全国にある各道路の起点となっていることでも有名です。
これは、江戸時代から五街道の起点になっていたことからの名残だと考えられています。
日本橋には、中央銀行として機能している日本銀行があることでも知られ、日本の金融経済の中枢を担う存在です。
老舗企業の本社や歴史的な建造物があるだけでなく、近代的なオフィスビルも建ち並び、新旧それぞれの建造物であふれたビジネス街になっています。
日本橋では、東京メトロ銀座線をはじめとする複数の路線が乗り入れていることから、交通の利便性も高く現在はオフィスビルの再開発が進められています。
ショップやオフィスが入った複合型のビルもできるなどして、ビジネスパーソンに限らず、多くの方から注目を集めている点も特徴です。
京橋も日本橋同様、オフィスビルが建ち並ぶビジネス街ですが、骨董通りと呼ばれる東仲通りには古美術商が点在し、日本最大級の美術が楽しめるエリアでもあります。
銀座エリアの特徴
銀座エリアは、日本でも有数の繁華街と知られるエリアです。
銀座をぶらぶら散策する「銀ブラ」でおなじみの街は、さまざまなショッピングスポットや飲食店であふれています。
銀座のシンボルである時計塔がある和光や銀座三越、松屋銀座などといったデパートのほか、近代的な複合商業施設も多く集まっており、老若男女を問わず毎日にぎわっています。
世界的な高級ブランドも軒を連ねており、老舗デパートもあることから格式高い印象も強いですが、一方でファストファッションの大型ショップも続々登場しているので、最新のファッション情報を手に入れられるでしょう。
また、銀座にはミシュランを獲得しているようなレストランや高級すし店などが多く集まっており、美食家からの人気も高いスポットになっています。
日本伝統の歌舞伎を楽しめる歌舞伎座があることでも知られており、現在は一幕だけ観劇できたり、英語による字幕ガイド付きで観劇できたりなど、日本のみならず海外の方からも注目を集めています。
築地・明石町エリアの特徴
築地・明石町エリアは、かつてから水路輸送の要として栄えてきた歴史があります。
築地は名前の通り、海を埋め立てて築いた土地であり、築地市場があることでも知られている街です。
築地の場内市場は閉店してしまいましたが、一般客が楽しめる場外市場はまだ営業を続けており、新鮮な海鮮の食べ歩きを求める観光客が多いです。
築地場外市場がある西エリアは繁華街が広がっているのですが、オフィスビルが並ぶ東エリアはビジネス街となっており、多くのビジネスパーソンでにぎわっています。
築地場外市場は、近隣で働くビジネスパーソンのランチなどでも利用されています。
明石町は、明治時代に外国人居留地として開かれた歴史のある街であり、かつて外国人が住んでいた洋館が数多く残されている点も特徴です。
月島・晴海エリアの特徴
月島・晴海エリアといえばもんじゃ焼きが有名ですが、元々このエリアは鉄工所が集まる工場の町でした。
西仲通り商店街で1980年代にもんじゃ焼き店が大ブームを呼ぶことになり、今では多くのもんじゃ焼き店が建ち並んでいます。
月島駅周辺は、下町情緒あふれる街並みが続いており、もんじゃ焼き以外の飲食店も豊富で、グルメな方にもおすすめの街です。
月島駅は、都営大江戸線と東京メトロ有楽町線がありますが、それぞれが地下でつながっているので各方面へのアクセスも抜群です。
晴海は、2020年に開催されたオリンピックで選手村が建設されたことでも知られています。
3棟のオフィスビルを中核として作られた複合商業施設「晴海トリトンスクエア」があり、月島・晴海エリアの住民はここで買い物を済ませることが多いようです。
近年ではマンションなどの建設も進み、移住者が多い「住みたい街」へと進化しています。
人形町・浜町エリアの特徴
人形町・浜町エリアは、かつて歌舞伎や浄瑠璃の劇場があったという歴史があり、その名残から飲食店が多く、おしゃれなカフェやおいしいグルメが集まるエリアです。
人形町は江戸時代、歌舞伎や浄瑠璃の人形使いが住むエリアだったことから、「人形町」と呼ばれるようになったといわれています。
現在も下町情緒が多く残された街並みには、安産や子授にご利益のある水天宮をはじめとした、七福神を祀る神社が集まっています。
浅草の名物として知られる人形焼きも、この人形町から生まれたといわれていることをご存知でしょうか。
こちら人形町には老舗のお店が多くあり、伝統ある人形焼きを食べるのもおすすめです。
人形町は人形焼きだけでなく、親子丼発祥の地として知られており、発祥のお店であるお店「玉ひで」には芸能人にも愛好家がいるという名店です。
人形町とは異なり、浜町駅周辺はオフィスビルが建ち並ぶ近代的な街となっています。
駅前には自然あふれる浜町公園があり、ビジネスパーソンの憩いの場になっているほか、駅と公園の間に位置する創業明治6年の明治座では、歌舞伎をはじめとする数々のミュージカルや現代劇を楽しめます。
兜町・八丁堀エリアの特徴
兜町・八丁堀エリアは、明治時代に渋沢栄一氏らによって日本初のビジネス街とされたエリアです。
日本初の第一国立銀行が建てられた銀行発祥の地が残されているほか、日本初の発電所を開発された東京電燈会社による電燈供給発祥の地としても知られています。
兜町は、東京証券取引所をはじめとする証券会社が多く集まっているビジネス街となっており、世界からも注目を集める「日本のウォール街」とも呼ばれる金融街として有名です。
近年では、兜町の新たなランドマークとして複合施設「KABUTO ONE」が誕生し、オフィスのほかにも数多くの飲食店が入っています。
八丁堀駅周辺は主にビジネス街となっており、一日中多くのビジネスパーソンが行きかう街です。
京葉線を使えば、東京のターミナル駅である東京駅までわずか1分で移動でき、各方面へのアクセスが非常に優れた場所でもあります。
まとめ
今回は、東京都中央区を6つのエリアに分けて、主要駅を中心としたエリアの特徴や情報をご紹介しました。
どこも交通利便性に優れた街ばかりですので、どこに行くにも困ることは少ないエリアといえるでしょう。