会社の事業拡大や、従業員が快適に働ける環境を目指してオフィス移転を行う会社は少なくありません。

しかし、そのオフィス移転が原因で退職者が増えてしまうこともあるのです。

せっかくのオフィス移転が、実は従業員にとってはよくないことばかりだった。一体何のためのオフィス移転だったのか。

そのようにならないためにも、オフィス移転の目的やそこで働く人にどのような影響を与えるのか、これらをしっかりと考えた上で行う必要があります。

通勤環境の変化が退職理由に

退職理由の一つとして「通勤時間や通勤経路が変わってしまった」ということが挙げられます。元々は通勤時間も経路も問題なかったのに、移転などでオフィスの場所が変わってしまうことにより、今までよりも通勤に時間がかかってしまう人もいるでしょう。

そうした場合、従業員の負担になり余計なストレスを与えてしまうこともあります。

このような理由での退職を防ぐためにも、オフィス移転する際は、今から紹介するポイントに気を付けて、誰もが働きやすいと感じられる環境づくりを意識しましょう。

利便性の高い場所を選ぶ

従業員の多くが電車などの公共交通機関を使っているのであれば、駅近のオフィスを選ぶようにしましょう。また、様々な路線が乗り入れるターミナル駅であれば、より利便性が高まるでしょう。

車や自転車で通勤する従業員がいるのであれば、駐車場や駐輪場の有無も重要になってきます。これらは、事前にアンケートなどを取って、従業員の意見を吸い上げておきましょう。

駅だけでなく、会社周辺の環境も重要な要素です。ランチができる飲食店、買い物ができるコンビニ・スーパー、そして郵便局などの施設があれば、従業員も働きやすいと感じてくれるだけでなく「環境が整備されたところに会社がある!」というだけで入社する理由の一つになり得ます。

柔軟な働き方を強化する

オフィスの移転により、通勤が困難になった場合、会社側が積極的にリモートワークやテレワークの導入を進めていれば、通勤が困難になっても、自宅や近くのコワーキングスペースで働くという選択肢が取れます。

また、フレックス制度があれば、出勤時間などを気にすることなく、時間に余裕を持って働くことができます。

このような制度を事前に整えておくことで、従業員に柔軟な働き方を促すことができ、退職や離職に繋がる理由をなくし、逆に従業員の満足度を高めることも可能です。

まとめ

移転による退職者を出さないためのポイントを紹介しましたが、何より移転を計画する際は、事前に従業員にヒアリングを行い、どんな要望があるのか、何を改善してほしいのか、という意見をしっかりと吸い上げましょう。

そして、それらの意見を全社員に共有し、検討しながら丁寧に移転計画を進めてください。