オフィスでは、キャビネットや会議室、ロッカーなどありとあらゆるところに施錠が行なわれています。鍵を使用する人も複数いることが一般的で、きちんと鍵を管理しないと、紛失や盗難といったリスクが起こるかもしれません。
オフィス内で多数の鍵を取り扱う企業では、管理台帳での管理や鍵を一括でまとめるボックスなどを用意することが必要でしょう。
しかし、しっかりと管理しているつもりでも、鍵がなくなる可能性はゼロではありません。鍵に関するトラブルが起きていて、困っている企業もあるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、オフィスにおける鍵管理について、よくあるトラブルや対処法などを解説します。
目次
オフィスでよくある鍵の管理方法3選
オフィスでは会議室、ロッカーの鍵、重要書類のキャビネットの鍵など、さまざまな箇所で鍵を使用します。企業によっては何十本にものぼる鍵を管理しているところもあるでしょう。この章では、鍵管理としてよくある方法を3種類紹介します。
管理者が一括管理する
鍵の管理者を決め、その人が一括管理する方法です。管理者が自分のデスクなどに鍵を保管し、必要に応じて貸し出すようにします。誰か1人担当を決めてもよいのですが、鍵当番を決め、順番に鍵の管理者を変えてもよいでしょう。
管理者は誰がどの鍵を持っているのか管理台帳などで記録を行ない、現在の鍵の場所がどこなのか把握します。
キーボックスに保管する
オフィスの決まった場所にキーボックス を配置し、そこにすべての鍵を保管する方法です。鍵が必要になったときには、各自キーボックスから取り出せるため、管理者が手動で鍵を受けわたしする必要はありません。
キーボックス自体にも施錠が必要ですが、暗証番号形式であればキーボックス用の鍵を用意しなくても済みます。
電子キーやスマートロックを導入し、鍵を使用しない
オフィス内の鍵を、社員証やスマートフォンで開けられる電子キーやスマートロックにすれば、物理的に鍵を用意しなくても済みます。電子キー設置には大がかりな工事をしなくても、テープやビスで設置可能です。
ただ、すでに多くの箇所を物理的な鍵で開け閉めしている企業では、すべての鍵を電子キーにして鍵をゼロにするのは難しいというところも多いでしょう。
オフィスの鍵管理でよくあるトラブル
オフィスでは数多くの人が鍵を使用します。そのため、気を付けて鍵の管理を行なっていても、トラブルが起こることはあるでしょう。ここでは、オフィスで起こりがちな鍵関係のトラブルを紹介します。
鍵の紛失や盗難
複数人が鍵を使ったり戻したりしているうちに、鍵の紛失が起こることがあります。誰がどこでなくしたのか把握できれば対策はとれますが、まったく見当がつかない場合は鍵交換が必要になるかもしれません。外部の人が出入りするオフィスでは、鍵の盗難もありえます。
重要書類や従業員の貴重品を保管しているところの鍵がなくなってしまったときには、早めの鍵交換が必要です。
鍵を誰が持っているのかわからなくなる
鍵が管理場所にないけれど、誰が鍵を持っているのかわからなくなることもあります。「鍵を持ち出すときには管理台帳に必ず記録する」ということを徹底できればこのようなことは起こりません。しかし、繁忙期でバタバタしているときには、記録をうっかり忘れてしまうこともあるでしょう。
各自勝手に管理台帳に記載して鍵を持っていくようなルールだと、起きやすいトラブルです。
オフィスで鍵を正しく管理するために検討したい3つのポイント
鍵がどこにあるのかわからなくなると、該当の箇所で鍵の開け締めができなくなります。重要書類が入れられているキャビネットの鍵を紛失してしまった場合、業務に差し支えが出ることもあるかもしれません。
このようなことが起こらないように、企業がすべきことについて解説します。
基本的に合鍵を使用する
鍵はすべて合鍵を作成し、普段は合鍵を使用するようにしましょう。そうしておけば、万が一鍵が紛失したときも親鍵を使って施錠や解錠ができます。鍵の紛失だけではなく、鍵が壊れてしまったときでも業務に支障をきたすことはありません。
鍵を持ち出した人を記録する
誰が鍵を持ち出したのかきちんと把握するためには、必ず記録するようにしましょう。ただし、記録を忘れてしまうようなことがあれば意味がありません。
そのため、管理台帳に記載しないと持ち出せない、名前が書かれたラベルなどを差し込まないと鍵を取り出せない 、といった仕組みが必要です。
鍵にキーホルダーなどをつける
ロッカーやキャビネットの鍵は薄く小さいタイプが多くあります。そのため、どこかで落としてしまっても気が付きにくいかもしれません。
うっかりポケットに入れたまま気が付かないこともあるでしょう。小さいものは紛失しやすく、鍵トラブルを引き起こす可能性が高まります。
そこで、鍵には大きめのキーホルダーなどを取り付けておくとよいでしょう。鍵の存在感が増すことから、なくしにくく落としてもより見つけやすくなります。
オートロック付きのビルも防犯効果あり
意外と盲点なのが、開けしめをするのが面倒で開けっ放しになってしまケースがあることです。
こうなっては、鍵の管理以前の問題です。
管理者としては鍵の管理ルールを策定するだけでなく、その運用がしっかり行われているかの確認や、従業員への啓蒙も必要になるでしょう。
また、ビルやオフィス自体にオートロックがついている場合、不用意に部外者に侵入されることが避けられ、万が一のときでも防犯上のリスクを減らすことができます。
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まとめ
オフィス内の鍵は複数人で扱うため、紛失などのトラブルが起きやすいでしょう。いつ誰が持ち出したのかきちんと把握するためには、管理台帳にしっかりと記載する、名札を入れなければ鍵を持ち出せない、といった仕組み作りが重要です。
また、オフィス内の鍵をすべて電子キーにすれば、そもそも鍵管理の必要はありません。オフィス移転を予定しているのであれば、移転のタイミングで鍵の管理方法や、鍵の種類を変更してみてはどうでしょうか。