訪問者が多い会社では、来客スペースづくりが課題となるでしょう。
応接室や会議室を活用する方法もありますが、それだと無機質になりがちです。

商談を成功させたいと考えるなら、お客様に好印象を与えるスペースづくりをしてみてはどうでしょうか。スペースの活用法や注意点を紹介しますので、空間づくりの参考にしてみてください。

来客スペースの役割

会社にとって来客者を迎えるスペースは、お客様との商談や営業を行う場所です。話の進み具合が契約してもらえるかどうかに影響するため、話がしやすくリラックスできる環境が求められるでしょう。

ただし、スペースを設けるといっても、オフィススペースに限りがある場合は少なくありません。また、内装を整えるとしても予算が限られていることが多く、なかなか満足いく来客スペースが完成しない場合もあるでしょう。

近年ではオフィス環境が変化しており、テレワークの導入でオフィスを縮小する場合が増えています。そんな限られたなかでスペースを整えるなら、従業員も完全フリーアドレスを採用し、その一角を利用して来客者をお招きするという考え方もあります。従来の方法に囚われないで、会社に併せたスペースづくりをすることが大切です。

業種に合わせた来客スペースの在り方

会社の業務内容によっても、オフィス環境が異なるため、来客スペースを使い分けなければなりません。スペースを整える際には、従業員の働き方や来客者の招き方などにより、適切な環境にするようにしてください。

オフィス業務

社内での作業が多い会社では、室内で過ごす従業員の数が多くなります。しかし、近年ではテレワークを推進する企業が増えているため、従業員の席数を減らせるかもしれません。出社する人数が少なければ、フリーアドレス制を採用し、空いたスペースを来客スペースとして活用する方法があります。

コンパクトなオフィス

小規模のオフィスでは、新たにスペースを確保できない場合があります。そのような際には、社員向けと来客向けを併用するといいでしょう。社員用にリフレッシュスペースを用意し、その場所で来客者を招く方法です。また、レンタルオフィスなら、会議室や応接室を別途使える場合があります。

来客者が多い業種

来客者が多い会社では、来客者同士が顔を合わせる機会が増えます。鉢合わせしたくないクライアントもいるため、来客スペースへの導線を工夫しましょう。可動式の仕切りなどを活用して、バッティングしないようにするなどがおすすめです。

ミーティングスペースが必要な場合

商談が多い企業では、応接室を設けるといいでしょう。社内の会議でも同じような役割を果たすため、応接室と会議室を併用する方法もあります。ミーティングが多い会社では、セキュリティを高めるため閉鎖的な空間にすることが大切です。

来客スペースで注意したいこと

お客様をお迎えするスペースづくりは、いくつかの注意点があります。どのような商談をするのかによっても、対応方法が変わるでしょう。目的に合わせたスペースづくりを心掛けてください。

時代に合った来客スペースにする

新型コロナウイルスの影響で、オフィスの在り方が変わってきています。来客者が激減した会社は少なくありません。このような状況では、商談も非対面が求められます。状況に合わせてオンライン会議やオンライン商談に切り替えるといいでしょう。

また、オフィス内で商談をする場合は、密を防ぐ工夫が必要です。来客者同士や社員とできるだけ接触しないスペースにしましょう。室内ではアクリル板の設置、座席を離す対策も必要です。個室を採用していた場合は、フリースペースで密室にならない工夫もしましょう。

会話が漏れないよう防音性を高める

会議室や応接室が隣接していると、隣の部屋の会話が漏れてくることがあります。商談では周りに聞かれたくない会話もあるため、部屋の防音性を高めましょう。間仕切りを使う場合でも、素材を変えるだけで音が漏れにくくなります。

BGMを流したマスキング効果の活用

周りの声が漏れない対策として、BGMを流す方法があります。音を音で被せることで、マスキング効果が得られるでしょう。音楽を流せば来客者にリラックスしてもらえる効果も期待できます。

お客様の好みに合わせた来客スペースに

来客スペースは、訪問者の特徴に合わせたインテリアにしましょう。たとえば、お客様との距離を近づけたい場合は、木目調のインテリアがおすすめです。また、女性の来客が多いなら、女性が好む癒し系BGMを流したり、アロマを使った空間づくりをしたりなどの方法などがあります。

セキュリティ対策をする

訪問者が多い会社では、社内のセキュリティが甘くなる恐れがあります。そこで対策したいのが、会社の出入口に電子入退室管理を設ける方法です。誰がいつ入退室したのか記録されるため、機密情報を扱う会社でも安心です。

お客様を気持ちよく迎えるため、スペースづくりにこだわってみてください。どの会社もスペースを確保できるわけではありませんが、社内スペースと共有させることで少ない場所でもお客様をお迎えできます。来客者がリラックスできる空間づくりを心掛けてみてください。