文京区というと、文教地区というイメージを持っている方も多いでしょう。
東京大学をはじめ、数多くの大学や教育機関が集まっているエリアであり、昔から夏目漱石や森鴎外など著名な文学者が居を構えていたエリアでもあります。

一方で、都心へのアクセスが良く東京ドームなどの商業施設も多いことから、近年はオフィス街としても注目のエリアです。

ここでは文京区を湯島・本郷白山・本駒込関口・目白台と3つのエリアに分けて、それぞれのエリアの特徴と主要駅、さらにエリアごとのオフィス事情などについてご紹介していきます。
文京区にオフィスを検討されている方はぜひ参考にしてください。

湯島・本郷エリア

湯島・本郷エリア

湯島・本郷エリアは、文京区の一番南にあり、東側で台東区、南側で千代田区と境を接しています。

本郷台地に位置する高台で、都内でも屈指の文教地区として知られ、東京大学や東京医科歯科大学、順天堂大学などがあるのもこのエリアです。また、湯島天満宮や春日局の菩提樹である麟祥院など歴史的な建造物も多く、落ち着いた雰囲気の街並みが残るエリアでもあります。
このエリアの東側の主要駅が湯島駅です。

湯島三丁目にある東京メトロ千代田線の駅で、東京を代表するビジネス街である大手町駅まで4分、日比谷駅までも7分というアクセスの良さが特徴です。上野駅までも徒歩で10分ほどなので、山手線や京浜東北線を利用すれば新宿駅、池袋駅といった大きなターミナル駅へも短時間でアクセスできますし、オフィスを置くことを考えれば新幹線を使っての出張にも非常に便利に利用することができるでしょう。

一方、エリア西側の主要駅が本郷三丁目駅です。東京メトロ丸ノ内線、都営地下鉄大江戸線の2路線が乗り入れる駅で、丸の内線を使えば東京駅まで7分、池袋駅まで9分で移動することができますし、大江戸線に乗れば新宿まで18分、近年開発が著しい汐留駅へも23分でダイレクトにアクセスすることができます。

ただし、丸の内線と大江戸線は両路線のホームが少し離れた場所にあり、地下通路などで連絡もしていないので、乗り換える際には一度地上に出る必要がある点は注意が必要です。湯島・本郷エリアのオフィスですが、大型のオフィスビルは少ないものの、Design Place αや浅沼第2ビル、杏林ビルなど中層・低層のオフィスビルが多く見られます。

賃料の相場は30坪までのオフィスで坪単価14,000円、30~50坪で16,700円、50~100坪で18,000円、100坪以上で21,800円といったところです。周囲に大学や病院が多いことから、教育・医療・出版関連の企業が多く、こういった業種と取り引きのある企業にとっては湯島・本郷エリアはおすすめです。

また、大学ベンチャーのスタートアップとしてこのエリアにオフィスを構えるケースもよく見られます。

白山・本駒込エリア

白山・本駒込エリア

白山・本駒込エリアは、文京区の北に位置し、荒川区や北区と境を接しています。

江戸時代には、諸藩の武家屋敷や下屋敷が建ち並んでいたエリアであり、明治以降は武家屋敷跡に政府役人の住宅が建設されたことから、政界人や財界人の住む高級住宅街として発展してきたエリアです。

また、五代将軍徳川綱吉の側用人であった柳沢吉保が整備した日本庭園六義園、白山という地名の由来である白山神社など自然や神社・寺院といった文化財が非常に多く残るエリアでもあります。

このエリアの主要駅は白山駅と本駒込駅です。白山駅は、目黒駅から板橋区の西高島平駅を結ぶ都営地下鉄三田線の駅で、乗り換えなしで大手町駅まで8分、日比谷駅へも10分で移動することができます。
東急目黒線・東急新横浜線・相鉄線などと相互直通運転を行っているので、目黒駅から先の日吉駅や新横浜駅、横浜駅へもダイレクトにアクセスすることが可能です。

もう1つの主要駅が本駒込駅です。本駒込駅は東京メトロ南北線の駅で、飯田橋駅や四ツ谷駅、永田町駅といったビジネス街に10分前後で移動することができます。

赤羽岩淵駅からは、埼玉高速鉄道線と直通運転を実施しているので、埼玉スタジアムのある浦和美園駅へも乗り換えなしで行くことができます。

白山・本駒込エリアには高層のオフィスビルはありませんが、文京グリーンコート、アクア白山ビル、講談社FSビルなど、低層・中層のオフィスビルは数こそ多くないものの、見つけることが可能です。白山・本駒込エリアのオフィスの賃料相場は、20~30坪の物件で坪単価が20,000円、30~50坪の物件が17,000円、50~100坪野物件が16,300円、100坪以上の物件が20,000円となっています。

物件数が少ないこともあり、特に小規模物件については少々割高感がありますが、23区全体で見ればリーズナブルだと言えるでしょう。

関口・目白台エリア

関口・目白台エリア

関口・目白台エリアは、豊島区や新宿区に近い文京区の一番西側、神田川沿いに広がるエリアです。

江戸時代には、肥後藩主細川氏の大名屋敷があった場所で高級住宅街として知られ、田中角栄氏の私邸があった場所としても有名です。また、周辺には日本女子大学や獨協高校・中学、さらにはお茶の水女子大学や東京音楽大学の学生寮などもある文教地区でもあります。

関口・目白台エリアの主要駅は江戸川橋駅と護国寺駅です。江戸川橋駅は関口一丁目にある駅で、すぐ南側が新宿区という場所にあります。東京メトロ有楽町線が停車する駅であり、池袋駅まではわずか6分、永田町駅へは15分、有楽町駅へも20分でダイレクトにアクセスできます。

乗り換えに便利な飯田橋駅にも停車するので、都内の主要
なビジネス街へのアクセスは申し分ありません。江戸川橋駅周辺にオフィスビルはあまり多くありませんが、目白通り沿いには東宝江戸川橋ビル、ロジビルなど中層・低層のオフィスビルが見られます。

賃料相場は30坪以下の物件で坪単価9,000~10,000円、50~100坪の物件が13,800円、100~200坪野物件で15,000円です。文京区ではかなりリーズナブルな賃料と言えるでしょう。

もう1つの主要駅が護国寺駅です。こちらも有楽町線の駅で、駅周辺には数多くの大学やその付属校があり、駅名の由来となった護国寺や雑司ヶ谷霊園など緑が豊富なエリアでもあります。

護国寺駅周辺は、新宿区からも近いことから、文京区の中でもオフィスビルの需要が高いエリアです。このエリアも中層・低層のオフィスビルが主流ですが、100坪を超えるような比較的規模の大きめな物件の数が多いので、文京区で広めの物件を探しているならば、このエリアで探してみることをおすすめします。

護国寺駅周辺のオフィスの賃料相場は20~30坪の物件で14,200円、50~100坪の物件が18,400円、100坪を超える物件が17,700円です。

まとめ

ここまで、文京区の3つのエリアについて詳しく見てきました。文京区というと、文教地区・高級住宅街というイメージが先行しがちでビジネス街というイメージはあまりありませんが、この記事でもご紹介したようにエリアによっては賃貸オフィスの物件も多く見られます。

文京区のオフィス物件は新宿区や港区などの物件と比べると賃料もリーズナブルであり、都心へのアクセスも良好なことから、限られた予算の中でオフィスを探しているのであれば有力な候補地となり得るエリアです。
以下のサイトから検索して、条件に合った物件を見つけてみてはいかがでしょうか。

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