巣鴨というと、シニアが集まる街、シニア世代のインタビュースポットのイメージがありますが、どのような街なのでしょうか。
巣鴨の街の特徴や歴史を紐解いていきましょう。

巣鴨の特徴

巣鴨というと、テレビ番組でシニア世代にインタビューをする際は、必ずといって取り上げられる街です。
おばあちゃんの原宿と呼ばれるなど、シニア層が集まる街のイメージがあります。
ですが、実際には老若男女問わず、多くの人が集まり、庶民的で過ごしやすく便利な街です。
巣鴨の特徴を見ていきましょう。

とげぬき地蔵がある街

とげぬき地蔵がある街

巣鴨を語る際、とげぬき地蔵尊は欠かせない存在です。
シニア世代が集まってくるのも、このとげぬき地蔵尊に参拝する目的の方が多く、全国から観光バスなどもやってきます。
とげぬき地蔵尊は、病気やケガの気になる症状の部分などをタワシなどで洗ってあげると、治癒、回復するとされ、多くの参拝客が行列をなします。
鳥居をくぐったところには、名物の七味唐辛子や手作りの耳かきを販売する露店も出ており、特に毎月4の付く日の縁日は朝早くから多くの人が集まるほどです。

おばあちゃんの原宿

おばあちゃんの原宿

巣鴨がおばあちゃんの原宿と呼ばれるのは、とげぬき地蔵尊がある通りに形成された巣鴨地蔵通り商店街があるためです。

巣鴨名物として毎日行列ができる塩大福のお店や健康長寿のパワーアイテムと人気を集める赤パンツのお店をはじめ、たくさんのお店が集まっています。
婦人服や婦人雑貨のお店も多く、リーズナブルなお値段でさまざまなファッションアイテムを買うことができます。

和菓子店や喫茶店、ベーカリーやお芋専門店、蕎麦や天ぷら、定食屋などの飲食店や若い方にも人気のカレー専門店やかき氷店など、飲食系のお店も豊富です。
とげぬき地蔵尊で参拝した後、巣鴨地蔵通り商店街で食事をすることや買い物を楽しむのが参拝客の楽しみであり、原宿の竹下通りのような賑わいを見せることから、おばあちゃんの原宿と呼ばれるようになりました。

昭和レトロで映えると話題になることや若者ウケするアイテムを販売するお店も増えてきて、最近では若者の買い物客も増えています。

ソメイヨシノの発祥の街

春の桜、花見といえば、ソメイヨシノが有名ですが、このソメイヨシノは巣鴨の染井地区で開発されたものと言われています。
江戸時代にこの地にあった染井村には植木屋さんが集まっており、奈良の吉野桜を品種改良し、染井村で品種改良された吉野桜なのでソメイヨシノと名付けられました。
現在の染井村エリアには染井霊園が広がっています。
100本のソメイヨシノも植えられているので、開花時期は染井霊園を通り抜けるだけでも情緒ある雰囲気が楽しめます。

霊園は自由に通り抜けができるようになっており、霊園内で犬の散歩をする方やジョギングやウォーキングのルートにしている地域の方も少なくありません。
染井霊園には、檸檬で知られる高村光太郎・智恵子夫妻の墓や二葉亭四迷、岡倉天心など有名人の墓も多く、文学ファンや歴史ファンが墓参に訪れるなど、一つの観光スポットにもなっています。

多彩な顔が集まる暮らしやすい街

巣鴨というと、とげぬき地蔵尊やおばあちゃんの原宿のイメージが定着し、シニア世代を中心とした観光地のようなイメージがあるかもしれません。

ですが、実際には駅前には駅ビルや大型スーパーマーケット、飲食店やオフィスビルもあり、少し先には名門の小中学校や明治時代に創設された大正大学があり、さらに進むと一戸建てやマンションなどが集まる閑静な住宅街が広がり、日常の暮らしに必要なものがギュッと詰まった街と言えます。

庶民的な雰囲気が漂う街で、地域の方たちは自転車で巣鴨地蔵通り商店街や駅前のスーパーなどに買い物にやってきます。
朝や夕方の通学時間帯には学生たちの姿も多く見られ、シニア世代だけでなく幅広い世代の人が行き交う街です。

巣鴨の歴史

では、巣鴨はどのような歴史を持つのでしょうか。
巣鴨の中核をなすとげぬき地蔵尊や巣鴨地蔵通り商店街の歴史を中心に見ていきましょう。

とげぬき地蔵の歴史

とげぬき地蔵尊が安置される高岩寺は、もともと神田にあり、その後上野に移転し、さらに1891 (明治24)年に巣鴨の地に移転してきました。
とげぬき地蔵尊が高岩寺に奉納されたのは、移転前の1728 (享保13)年のことです。
これには言われがあり、妻の病気に悩んでいた髙岩寺の檀徒であった田付又四郎の夢に地蔵菩薩が現れたことに由来します。

又四郎は夢の中の地蔵菩薩のお告げに従い、授けられた霊印の地蔵尊像を1万枚の紙片に写し取って、隅田川に流して念じたところ、妻の病気がみるみる治癒したと言われています。
さらに、正徳5年に針を誤飲してしまった女性が、地蔵尊像を写し取った紙札を飲んだところ、 紙札の地蔵尊を貫いた針が出てきて命拾いをしました。
針、つまりとげが抜けたということで、とげぬき地蔵と呼ばれるようになりました。

巣鴨地蔵通りの歴史

とげぬき地蔵尊の前に広がる巣鴨地蔵通りは、もともと旧中山道であった通りで、江戸時代中期から商業や信仰の場として賑わいを見せてきました。
中山道の出発地点である日本橋から出発して最初の休憩所が、巣鴨地蔵通りの入り口付近にある江戸六地蔵尊の眞性寺から巣鴨庚申塚の間に点在していたため、多くの旅人の立よりスポットとして栄えたのです。

さらに明治24年に、とげぬき地蔵尊を安置する高岩寺が巣鴨に移転してきたことで、全国から多くの参拝客が集まるようになりました。
近年では、高齢者がショッピングを楽しむ姿が多く見られることから、おばあちゃんの原宿として親しまれています。

巣鴨エリアの歴史

中山道が通っていたことから、現在の豊島区内の中では、最も早く集落が形成されたのが巣鴨エリアと言われています。
中でも、旅人を見守る江戸六地蔵尊がある眞性寺の周辺は、江戸時代より門前町として栄えました。

また、中山道の出発点である日本橋と板橋宿の間に位置していた巣鴨庚申塚は、旅人の休憩スポットとして賑わっていました。
明治20(1887)年には天台宗の宗教大学が創設され、大正時代に入り、大正大学に改称されます。
宗教大学が創設された時期から、大火があった上野エリアから焼き出された多くの寺院が巣鴨の地に移転してきました。

中でも、とげぬき地蔵で信仰を集めていた高岩寺が明治24年に移転してきたことで、眞性寺、庚申塚とともに多くの参拝者を集め、巣鴨地蔵通りの賑わいも増していきました。
さらに、明治36(1903)年に巣鴨駅が開設されると、街道周辺は宅地化が進められます。
大正時代や昭和時代には、畑地だった場所の多くが住宅地へと変わっていきました。

巣鴨の交通アクセス

巣鴨の交通アクセス

巣鴨にはJR山手線の巣鴨駅があり、2駅で池袋駅に着くほか、新宿駅や上野駅などにも出やすく、交通アクセスは便利です。
都営三田線の巣鴨駅も使うことができ、大手町や日比谷、芝公園や三田、白金台など、オフィス街へもダイレクトにアクセスができます。

さらに、巣鴨庚申塚のすぐそばには都電荒川線の巣鴨新田駅もあります。
現代では珍しい路面電車が走っており、王子方面や荒川区の三ノ輪橋まで行けるほか、早稲田大学がある早稲田へと向かうことが可能です。

巣鴨のオフィス賃料相場

巣鴨の賃料相場の坪単価は15,000円前後です。
立地や築年数、広さや設備、周辺環境によっても変動しますので、確認が必要です。

まとめ

巣鴨はおばあちゃんの原宿として話題を集めている場所であり、その中核にはとげぬき地蔵尊があります。
おばあちゃんの原宿である巣鴨地蔵通り商店街がありますが、巣鴨はそれだけではありません。
学校やオフィスビルをはじめ、住宅街も形成され、日常の買い物がしやすいお店も多く、暮らしやすく便利な街です。

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