オフィスではパソコンや電話などを多く使うため、ネット環境は重要です。しかし、賃貸オフィスによってネット環境や設備が違うため注意が必要です。

契約してから希望のネット回線が使えないという事態にならないよう、事前にネット環境の情報を得ておくといいでしょう。

そこで今回は、賃料オフィスのネット環境を整える前にしっておくべきポイントや、ネット回線の選び方を紹介します。オフィス移転などでネット環境を変える予定のある方は、ぜひ参考にしてください。

賃料オフィスのネット環境を整える前に確認すべき4つのポイント

賃料オフィスのネット環境を整える前に確認すべき4つのポイント

ここでは、ネット環境を整える前に確認しておきたい4つのポイントを紹介します。

1.ネット完備と対応どちらか確認する

賃貸オフィスの契約時には、インターネット設備内容を確認しましょう。よく間違いやすいのが、ネット完備とネット対応です。

ネット完備とは、各部屋までネット回線が引かれており、すでにネット回線とプロバイダの契約が済んでいるタイプです。「インターネット無料」と書かれている物件が該当します。ただし、1回線を共有するため、速度に問題のあることが少なくありません。

一方で、ネット対応とは、建物まで回線が引かれていますが、部屋まで回線を引いていません。賃貸オフィス契約時に、自分でネット回線工事の申込が必要です。ネット回線やプロバイダの申込も個別に行うタイプです。

2.どの回線が使えるか管理会社に確認する

賃貸オフィス契約時に、どの回線が使えるか、オーナーや管理会社に確認してください。心配なら、契約前に現地での事前調査をするのがおすすめです。事前調査の際には、建物の壁内に配管が通っているか、光回線の契約履歴があるか確認しておくと安心です。

なお、賃料オフィスのほとんどがファミリータイプの利用が前提です。ファミリータイプとは、フレッツ光における戸建向けのネット回線のことです。店舗や事務所向けの賃料オフィスであっても、基本的には同じだと考えておきましょう。

3.開通にかかる時間を確認する

ネット回線の開通には時間がかかる可能性があります。早ければ申込から1~2週間程度で開通しますが、開通工事が混み合っていれば1か月ほどかかる場合もあるでしょう。とくに注意が必要なのは、1~3月までの繁忙期です。

開通工事の件数が増えやすいのは、引っ越しシーズンです。1~3月は全体的な引っ越し件数が増えやすいため注意してください。繁忙期では、開通工事まで1~3か月待たされることもざらにあります。

4.電話番号やチャネルの数を確認する

電話番号が複数必要な場合は、ネット回線契約で使える電話番号の数に注意が必要です。ネット回線でいくつの電話番号が使えるのか、確認しておきましょう。足りなければ必要な数に応じて別途契約しなければなりません。

また、ネット回線によっては、複数チャネル契約が利用できます。チャネルとは、1つの電話契約で、同時発着信が可能となるサービスです。例えば、通話中にFAXを受けたいケースに便利です。チャネルに関しても、1つの電話番号で何回線使えるか確認しておいてください。

賃料オフィスのネット回線の選び方は?

賃料オフィスのネット環境を整える前に確認すべき4つのポイント

ここでは、ネット回線の種類や特徴、導入コストを紹介します。

光回線

中小規模のオフィスで人気なのが光回線です。最低でも200Mbpsの速度が得られるため、速度を優先する場合に人気があります。

光回線は、NTTのフレッツ光・auひかり・NURO光など複数の種類から比較できます。光コラボと呼ばれる光回線タイプも選べるでしょう。

ビジネスフォンを設置する場合は、フレッツ光がおすすめです。光コラボでも光電話オフィスが使えますが、オプション扱いに注意してください。フレッツ光は、工事費用として19,800円が発生します。

ADSL

ネット回線のコストを下げたいなら、ADSLがいいでしょう。ただし、ADSL自体がサービス終了予定のため、すでに新規申し込みの受付も終了している可能性が高いです。

なお、大手ADSLサービスである「Yahoo! BB ADSL」は2024年3月末日まで、「フレッツ・ADSL」は2023年1月末日までにサービスを終了することを発表しています。

モバイル回線

ネット回線の工事不要で契約できるタイプです。おもに、携帯電話用の通信回線を利用しています。ホームルーターを設置するだけのため、工事が不要です。屋外で使う場合は、モバイルルーターが便利でしょう。初期コストや月額費用を抑えられますが、通信データ量の制限に注意が必要です。

ケーブルテレビ回線

ケーブルテレビ会社を通してネット回線契約する方法です。対応地域が限られている点や、光回線と比べて通信速度の遅い点があります。ホームルーターもありますが、通信速度や通信制限に注意が必要です。

まとめ

今回は、賃料オフィスのネット環境を整える前にしっておくべきポイントや、ネット回線の選び方を紹介しました。

賃貸物件を選ぶ際には、利用可能なネット回線の種類に注意してください。一般的に光回線が使えますが、まれに配管が通っておらず回線の引き込みができない場合があります。心配な場合は、前の入居者の使用状況を聞いておくといいでしょう。

移転後のオフィスでも快適なネット環境が使えるように、事前準備はしっかり行いましょう。